タイ経済の「日本化」リスクに警鐘!「世界最低水準」の金利が、先進国になれない高齢化社会を襲う!

英経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が、タイの政策金利が世界最低水準にある背景を分析し、同国が長期的な低成長と低インフレに陥る「日本化」リスクに直面していると指摘した。

タイ中央銀行(BOT)の金融政策委員会は今週、政策金利を1%に据え置くことを決定した。
3会合連続の据え置きで、FTによると現在のタイの金利は世界でも最低水準にあり、一部の専門家は近く日本を下回る可能性もあるとみている。

低金利の背景には、高水準の家計債務や急速な少子高齢化、伸び悩む個人消費など、タイ経済が抱える構造的な問題がある。経済成長率はここ数年2%前後にとどまり、観光産業も潜在力を十分に発揮できていないという。

特に深刻なのが人口問題だ。
タイの合計特殊出生率は女性1人当たり1.2人まで低下し、人口維持に必要とされる2.1人を大幅に下回る。
現在約6,700万人の人口が、今後50年間で約3,000万人まで減少する可能性も指摘されている。

65歳以上の人口も急増しており、2040年には総人口の約26%に達する見通しだ。
専門家は、タイが十分な所得水準に到達する前に高齢化が進む「豊かになる前に老いる」状況にあると警告する。

さらにタイの家計債務はGDP比86%に達し、上位中所得国の中で世界最高水準。
収入の多くが借金返済に回ることで消費が伸びず、企業の投資や事業拡大にも影響を及ぼしている。

一方、低金利による景気刺激効果も弱まりつつある。
タイ中央銀行は危機が発生した場合には追加利下げの余地があるとしながらも、金融政策だけで成長を押し上げる余地は「ほぼ限界」に近いとの認識を示している。

FTは、タイの状況が長年にわたり低成長や低インフレに苦しんだ日本と類似している一方、大きな違いは「先進国になる前に高齢社会を迎える」点だと指摘する。
財政余力も限られるなか、構造改革を先送りすれば、ベトナムなど周辺国との競争でさらに後れを取る可能性があると警鐘を鳴らしている。

本誌では長らくこの点について警鐘を鳴らしてきた。
しかし、国のかじ取りをすべきタイ政府は、権力闘争に明け暮れ、全く効果のないばら撒き政策や実現不可能な夢のような政策ばかり掲げ国を疲弊させてきた。
もちろん、国民の側にも責任がある。
それは、政治にあまりにも無関心な層が多すぎるという点だ。
何かあれば「他責」に走り、将来像を描けない者が多すぎるのだ。
最終的に豊かな自然の恵みによる食料自給率でしのぐことになるのだろうが、それもそろそろ限界に達するかもしれない。

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