世界中で大気汚染が悪化。基準達成都市は14%に減少。タイは世界ランク48位に。

大気質データを手がけるIQAirは、2025年の世界大気質報告書を発表し、世界の大気汚染が前年より悪化したと明らかにした。
世界保健機関(WHO)のPM2.5基準を満たした都市は全体のわずか14%にとどまり、前年の17%から低下した。

報告書によると、汚染悪化の背景には、交通や産業活動など人為的要因に加え、山火事や砂嵐といった気候変動に伴う極端現象の増加がある。
これにより多くの地域で空気の質が一段と悪化した。

国別では、パキスタンが最も深刻な汚染国となり、バングラデシュやタジキスタンなどが続いた。
南アジアは引き続き世界で最も汚染が深刻な地域とされている。

タイは平均PM2.5濃度17.8マイクログラムで世界48位となり、前年から改善は見られたものの、WHO基準の5マイクログラムを大きく上回る状況が続いている。
国内ではサムットサコーンやラヨーン、チェンライなどで特に高い数値が記録された。

また、東アジアおよび東南アジアでは越境汚染が依然として課題となっており、森林火災の煙や工業排出が国境を越えて広がることで、大気改善の取り組みを難しくしている。

WHOは大気汚染により年間約420万人が早期死亡していると推計しており、健康リスクの大きさも改めて浮き彫りとなった。
さらに世界銀行は、経済損失が年間最大6.5%のGDPに相当する可能性があると指摘している。

専門家は、化石燃料の削減や野焼き規制、監視体制の強化に加え、国際的な協力の重要性を強調しており、持続的な対策の必要性が高まっている。

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