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【タイの雇用不足に一手】外国人労働者へさらに2年間のVISA延長を認定
- 2020/11/11
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タイは新型コロナ対策重視で経済はそっちのけ、失業者が大勢でて自殺者も増えて大変だ~。などと大げさな日系メディアの記事を目にすることがありますが、正直実感がありません。
何故なら、雇用の現場では常に人手不足が発生していて、周辺諸国の力を借りなければ国が成り立たない状況にあるからです。
来年労働許可が失効するミャンマー、ラオス、カンボジアからの移民労働者は、さらに最大2年間タイで働き続けることが許可されると発表がありました。
政府の副スポークスウーマン、ラチャダ・ダナディレク氏によると、合法的に登録された移民労働者の長期滞在の許可は、11月10日の内閣定例会議で承認されました。
彼女は、この決定は全国の約13万人の移民労働者に利益をもたらすだろうが、それはそれぞれの国によって署名された労働協定の下で採用された人々にのみ関係すると述べた。
来年12月に、ここで4年間の雇用を完了した移民労働者は、通常、新しい労働許可の再申請を許可される前に、一度母国に戻る必要があります。
しかし、新型コロナの大流行によって引き起こされたタイの現在の労働力不足により、政府は移民労働者が古い労働許可の期限が切れるとすぐに労働許可を更新することを条件に、労働者の滞在を許可せざるを得なくなりました。
つまり、2021年12月からさらに2年間、ここに留まって働くことができるということです。
ミャンマーでは新型コロナウイルス・パンデミックが激化しており、多くの移民労働者がタイに戻ることができなくなっているため、この特別法で労働不足が緩和されるはずだとも付け加えられました。
ただし許可延長を利用する移民労働者は、いくつかの条件を満たす必要があります。
彼らは健康診断を受け、労働許可を確認し、労働局に正式に雇用延長を求め、1,900バーツの料金を支払い、雇用記録を再登録する必要があります。
懸命なみなさんは、
「新型コロナで失業者がたくさん出ているなら、外国人労働者じゃなくてタイ人を雇えばいいんじゃないの?」
と素朴な疑問が発生するかと思います。
実は問題はそう簡単ではないのです。
そもそも何故外国人労働者を雇わなければならなかったのか?
これはコロナ以前からの問題でありますが、タイ人は仕事を選びます。
いわゆる3Kと呼ばれるような仕事には、どんなに仕事が見つからなかったとしても、なかなか仕事として定着してくれません。
日系の工場でも雇用不足問題は、コロナ禍以前より発生していました。
日給が10バーツ安くても、キャンティーン(社食)の味が落ちただけでも、迎えに来るバスが大型シートのバスか、バンかだけでも、タイ人はすぐに職を辞め、隣の工場でもなんでもより好条件と思われるところにすぐに転職してしまいます。
日本と異なり、お互い給料明細を見せ合いますので、自分の給料に不満ならすぐに辞めてしまうのです。
現場では手塩にかけようやく使い物になって来たかと思った頃にでも、簡単に辞めてしまうので、なかなか現場に人が育たず、単価の高い日本人駐在員を多く送り込りこまなければならず、なかなか現地化が進んでいませんでした。
このような状況に一手を添えたのが、周辺諸国からの働き手でした。
単価の面で言うと、正規のブローカーを挟んで雇用しますので、ミャンマー人やラオス人などを雇用すると割高になります。
それでも真面目にコツコツ仕事をしてくれますので、もはや現場ではなくてはならない存在となっているのです。
新型コロナで仕事がなくなったタイ人は、決してそこの場所にハマろうとはしないので、今回このような措置が必要となったわけです。
それでもタイ人の方はタイ人で、うまく助け合って生きている部分もありますし、これまでも柔軟性に長けた民族であることは歴史が証明していますので、新型コロナの恐怖がない国であることは誇らしいことかと思います。