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【タイ】非常に難解な殺人事件です
- 2020/5/10
- 事件(タイローカル)
2020年5月9日。
タイの東北地方で起きた非常に読解の難しかった事件を一つご紹介します。
5月8日ナコンパノム県で、53歳の夫が49歳の妻をレンガのブロックを使って頭蓋骨が粉砕するまで殴り殺すといった凄惨な殺人事件が起こりました。タイでは残念なことに、連日この手の事件を目にするので、ここまではさほど珍しいものではありません。
その背景がなかなかあり得ない状況で本当なのかと言う意味も含めて読解に苦労しました。
先ず、この夫と妻は20年近く夫婦として連れ添っていました。子供は3人。既に成人した娘もいます。妻には新婚当時から愛人がいました。そしてその愛人は膨れに膨れ上がって7人にまでになりました。夫はそのことを知っていました。娘らも知っていました。だが夫も妻を愛し、娘らも別れて欲しくない一心で夫(父)に我慢するよう説得し続けました。
その後、子供たちの尽力で新しい家を建てようとしていました。新たに夫(父)と妻(母)で仲良く住んでもらうために。しかしその想いは妻(母)には届きませんでした。妻は、愛人とその家で暮らすことを希望していました。そのことを知った夫は、これまでの我慢の糸が途切れたのでしょう、とっさに前述の方法で妻の殺害に至りました。夫はそのまま警察に逮捕されました。
難解な状況はまだ終わりません。
そして娘は、その妻の葬儀に7人の愛人を呼ぶことにしました。それは、この悲惨な現状を知ってもらうためだそうです。7人の愛人たちに人を気遣う余裕があれば、このような出来事にはならなかったんだといいたかったのでしょう。
子供たちはお父さんとお母さんが離れ離れになることだけはないようにと必死だったのだと思います。そのために父を説得し続け、家まで用意しいつまでも自分らの父と母でいて欲しいと。
しかし、それはあまりにも無理がありすぎたのかもしれません。あまりにもあり得ない家族背景に読み違えているのかどうか何度も読み直しました。
最後に、警察に捕まった父に会った際、娘が抱いていた気持ちが届かなかった絶望感に泣き崩れたシーンが地元メディアで報道されていましたのでご覧ください。
資料:Sanook