国際通貨基金、2025〜26年のタイ成長減速を警告。財政対策の的確な実施と改革加速を提言。

国際通貨基金（IMF）は2025年のタイ経済評価を発表し、2025年上半期のタイ経済は3％成長と、IMFの従来予測を上回ったものの、通年では 2025年2.1％、2026年1.6％へ減速する見通しを示した。
背景には、経済リスクの高まりがあるとしている。

インフレ率については低水準が続くものの、2027年までに目標レンジである1〜3％に徐々に戻ると予測。
ただし、先行きの不確実性と下振れリスクは依然大きいと警告した。

IMFは、経済リスクが増す中で政策余地が限られていることから、タイに対し「的を絞った財政政策」と「慎重な運営」を求めた。
公的債務が依然として高いことから、中期的な財政健全化計画も必要だとしている。

金融政策については現在の緩和姿勢を「適切」と評価し、需要やインフレの下振れリスクに対応するために「さらなる利下げの余地」があるとした。

一方で、家計債務が依然高いことを踏まえ、借入負担を軽減するための金融措置（最近のターゲット型債務救済など）を加速し、信用へのアクセス改善と金融政策の波及効果を強める必要があると指摘した。

IMFは、経済対策をさらに加速すべきだと強調し、低成長への移行を防ぐためにも、生産性向上や競争力強化につながる構造改革が不可欠と述べた。

タイ当局はIMFの暫定分析に概ね同意し、限られた政策余地の中での慎重な政策運営、外部・国内要因によるリスク、持続的成長のための構造改革の重要性の点を認識し対応していると述べた。

タイ貢献党政権が招いた「空振りの２年間」が、ここに来て大きな影響を及ぼしています。
とにかく早く選挙を行い、国民党に政権を取ってもらうのが選択肢得る最善でしょう。