- Home
- もっと知りタイランド
- バンコク、シーロム地区の食事価格、過去13年で倍以上に! 1食 31 から 64 バーツに。最低賃金引上げも影響。
バンコク、シーロム地区の食事価格、過去13年で倍以上に! 1食 31 から 64 バーツに。最低賃金引上げも影響。
- 2025/6/19
- もっと知りタイランド

毎日の食事は、タイの人々にとって、とっても大切です。
その食事価格、各政権時にどのように推移したか? それはタイ経済の状態をどう映し出しているのか?
そんな気になるデータがありました。
不動産評価会社「Agency for Real Estate Affairs(AREA)」が行った調査によりますと、食事価格は国家経済を示す重要な指標であり、定期的な調査が13年間にわたり実施されてきました。(初期は半年ごと、近年は年1回)。
ちなみに、これまで21回の調査が行われています。
調査対象は、バンコクのシーロム・スリウォン地区で、オフィスワーカーが多く集まるビジネス中心地区(CBD)です。
調査は30店舗以上を歩いて回り、静止画や動画の記録も行いながら、昼食時間の2時間以内に実施されました。
▼ 調査結果の主なポイント
・2012年5月の平均価格:31.0バーツ
・2025年6月の平均価格:64.0バーツ
こちらによりますと、13年間で106.5%増加していることが判明しました。(年平均5.7%増)
さらに2014年5月のクーデター以降9年間で、77%の上昇となっています。(年平均6.6%)
クーデター前(2012~2014年)は、年5.2%増と、比較的抑えられていました。
また、近年の原材料費・光熱費の上昇、店舗賃料の高騰が価格上昇を促している要因とされています。
とくに飲食店の家賃が高騰しており、たとえば18平方メートルの店舗で月6万バーツ(1平米あたり3,333バーツ)にも達するケースがあると言います。
こうした背景から、持ち帰り専門の「お弁当形式」や営業停止店舗も増加しているという調査結果があります。
▼ 市民生活への影響と今後の見通し
一部の飲食店は利益率を減らし価格据え置きを続けており、そのような店には行列ができる傾向も見られます。
反対に、価格を据え置きだが(もしくは価格もアップ)、食事の量が減少しているとの指摘もあります。
物価がさらに上昇すれば購買意欲が下がるため、2025~2026年は価格上昇率が2%以内にとどまる可能性が高いと言われています。
ようするに、すでに市場では購買力との兼ね合いで限界まで値上げされており、これ以上コストが上がれば、体力のない店舗が自然淘汰されるケースが増えるということでしょう。
価格上昇の理由に、最低賃金の引上げが書かれていないのは分析が甘いですね。