タイ自動車生産、5月は前年比17.9%減。中東情勢と豪州市場低迷が輸出直撃、国内販売はEVで回復

タイ工業連盟(FTI)は、2026年5月のタイ国内の自動車生産台数が11万4,214台となり、前年同月比17.94%減だったと発表した。
中東向け輸出の大幅減少やオーストラリア市場の低迷が生産を押し下げた。

輸出向け生産は前年同月比36.2%減となり、中東市場での需要低迷が大きく影響した。
特に、中東地域では紛争の影響によりタイの車の輸出が大幅に落ち込んだほか、オーストラリア・オセアニア市場でも、中国メーカーの電気自動車(EV)の攻勢や環境規制強化を背景に輸出が減少した。

完成車輸出台数は5万9,434台で前年同月比26.69%減、輸出額も417億2,000万バーツと24.36%減少した。

一方、国内市場は回復傾向を示し、5月の国内販売は5万7,765台で前年同月比10.6%増となった。
ガソリン価格の上昇を背景に、バッテリー式電気自動車(BEV)の人気が高まり、乗用BEVの販売は1万8,034台と61.19%増を記録した。

また、5月は国内向け生産(5万8,520台)が輸出向け生産(5万5,694台)を上回り、国内需要が輸出を逆転する転換点となった。

EV分野では、新規登録台数が2万1,619台と前年同月比55.14%増となり、5月末時点の累計登録台数は46万8,757台に達した。
電動ピックアップトラックの生産も前年同期比619.51%増と急拡大している。

一方、タイ市場の主力であるピックアップトラックの販売は0.21%増にとどまり、金融機関が家計債務の高さを背景に自動車ローン審査を慎重に行っていることが重荷となっている。

タイ工業連盟は、政府の景気刺激策や総額1,500億バーツを超える投資が市場を下支えしている一方、輸出環境は依然として厳しく、今後も海外市場の動向を注視する必要があるとの見方を示した。

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