タイ司法当局、刑事事件の罰則を見直し「拘禁は最後の手段」。刑務所はキャパオーバー。

タイは。これまで犯罪大国の名を欲しいままにしてきた。
それは「犯罪者に甘い」という側面が大いにあるからだ。
泣きをみるのは、いつも罪のない善人者だ。

7月27日、タイ司法裁判所の報道官は、刑事事件における罰金刑の執行について、国民の権利と自由を保護するための新たな運用方針を発表した。

これまで、裁判で罰金刑が言い渡されても、経済的な事情などからすぐに支払えない被告が少なくなく、罰金を支払えない場合には拘禁(収監)されるケースがあった。
しかし裁判所は、必ずしも拘禁に頼る必要はなく、さまざまな代替措置を活用してきたという。

このため、司法裁判所運営委員会は「罰金の代わりに拘禁するのは最後の手段であるべき」との原則を掲げ、国民の権利保護を推進する小委員会を設置。
代替措置の普及を進めており、2022年以降は、罰金の代わりに社会奉仕活動を認めた件数が全申請の約80%に上っているという。

裁判所では、被告人への供述聴取の段階から、社会奉仕活動による罰金代替制度について説明する運用を実施。
被告が罪を認め、法定要件を満たし本人が同意した場合は、正式な申請書を提出しなくても、その場で裁判所が許可可能となる。

ただし、詐欺、麻薬犯罪、マネーロンダリング、証券・金融犯罪、関税法違反など、不正利益を目的とした重大犯罪については対象外だという。

◆社会奉仕は2時間で「1日分」

制度では、罰金500バーツにつき1日分の社会奉仕活動とみなし、裁判所規則では2時間の活動を1日分として換算する。

活動内容は、高齢者や障害者、孤児、患者の支援、教育支援、技能作業、地域奉仕など幅広く、職業訓練や技能講習への参加も2時間で1日分として認められる。

また、塗装作業や排水管清掃、高所でのガラス清掃など危険性や健康リスクの高い作業については、裁判所が事情を考慮し、必要な作業時間を減らすこともできる。

◆分割払いにも対応

一方、まとまった資金を用意できない被告については、罰金の分割払い支払期限の延長も認める方針だ。

裁判所は罰金額や被告の経済状況、犯罪の内容などを総合的に判断し、必要に応じて資産状況の申告を求めるほか、支払い期間中は保釈を認め、定期的な出頭や保証人の設定などの条件を付すこともできる。

◆「社会復帰を支援する制度へ」

報道官は、「資力不足だけを理由に拘禁される人を減らし、社会奉仕や職業訓練を通じて社会へ貢献しながら更生・社会復帰を支援することが目的だ」と説明。

裁判所は今後も、罰金制度をより柔軟かつ公平に運用し、拘禁を必要最小限に抑えながら、更生と地域社会への貢献を両立させる制度づくりを進めていく方針を示した。

この背景には、タイの刑務所が常にキャパオーバーとなっている問題を抱えてる事情がある。
新たな刑務所の設置や運営は、コストがかかるため検討されていない。
よって、罪人への罰則が甘いものとなり「悪事を働いた方がお得」という認識を市民に植え付ける結果となっている。
冒頭でも言ったが、それでいつも泣きをみるのは、何の罪もない一般市民だということを忘れてはいけない。

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