帰国準備着々。インラック元首相への訴追棄却。その以前に国王恩赦への問い合わせ。現政府はタクシン家のセールスマンと揶揄。

法律は誰のためにあるものでしょうか。
少なくともこの国では、国民のためではないようです。

タイ最高裁判所は12月26日、2011年に当時の国家安全保障会議事務総長タウィン氏を異動させた職権乱用の罪で、逃亡中のインラック・チナワット元首相に対し、訴追棄却の判断を下しました。
最高裁判所の政治公職者部門は、このような異動は珍しいことではないと述べます。
この訴訟は司法長官事務所によってインラック氏に対して起こされていました。

 

これに先立ち、インラック氏は、国王恩赦の手続きの進め方について問い合わせをしてきたと言うニュースが出ていました。
それに対し法務担当の元副首相のウィサヌ氏は25日、インラック元首相は王室恩赦を申請する前にタイに帰国して囚人になる必要があり、その後の恩赦についての決定は王室の特権であると述べています。

またタイの政府院記者らはセター首相に対し、チナワット家を代表して立つセールスマンを意味する「セールスマン・スタンド・シン」というあだ名を与えました。
一方、現政府には「ゲーンソム・プラック・ルアム」(แกงส้ม ผลัก รวม)というあだ名が付けられました。
ゲーンソム(แกงส้ม)はオレンジを用いたタイ料理でオレンジ色を表し、前進党の色を表しています。
プラック(ผลัก)は押すで、ルアム(รวม)は混ざると言う意味であり、
選挙には勝ったものの政府樹立に失敗した前進党を押し出して、他の政党に団結するよう促した政府だと揶揄したものだと報じられています。

8年の実刑を受けたにも関わらず、一日も刑務所で過ごすことなく帰宅がゆされようとしているタクシン氏に続き、インラックも同じ手法が画策している模様です。
権力さえ握れば、なんでもできる国ということですね。
悔しかったら、どんなことをしてでも権力者になれということでしょうか。

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