弁護士が命の危険を冒して訴えるタイ警察庁長官のマネロン疑惑。閑職へと異動させられた警察庁長官、はたしてどうなる?

著名弁護士のシトラ氏は3月30日、マネーロンダリングに関与した疑いで国家警察署長とその妻を告訴すると発表しました。
告訴状は月曜日にバンコクのタオプーン警察署に提出すると述べています。

同弁護士は、タイ王立警察署長トーサック氏とその配偶者が、「money mules」とされる2名と取引していたことを証明する十分な証拠を持っていると主張しています。
トーサック署長の妻は、2019年から2023年にかけて38の銀行口座から「数百万バーツ」を受け取っており、これらの口座は警察に調査するよう指示した口座とは異なるものだと弁護士は語っています。

トーサック署長が、同弁護士に対し、刑事および民事の名誉毀損訴訟を起こしたことを受け、警察への告訴を進めることを決意したと述べています。

しかしトーサック氏の弁護団は30日午後、南バンコク刑事裁判所に提出した訴訟を取り下げました。
これは、名誉毀損訴訟を起こすことで、シトラ弁護士の口を封じようとしているとの世間からの批判をかわすためだと言われています。

一方、シトラ氏は、トーサック署長が中央捜査局長だった2019年以来、妻が賭博サイト「BNKマスター」の女性運営者から金を受け取っていたことを証明する十分な証拠を持っていると主張しています。
彼はその女性の名を「ピムウィライ」とだけ明かしています。

弁護士は、ピムウィライが「money mules」の2名に送金し、その銀行口座を通じて複数の取引を行った後、最終的にトーサックの妻に送金したと説明しています。

トーサック警察署長は、首相官邸預かりで閑職へと異動させられています。

このトーサック警察署長は、警察内部の問題が浮上した際も、全く調査したとは思えないような時間的タイミングで「そんな問題はない」と食い気味に主張してきたりと、署長に就任した当初から、非常に不審がられていた存在でした。
ちなみに、現政権発足後に就任した警察署長でもあります。

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