価格破壊!焼肉きんぐの企業参入でタイ・ハンバーグ戦争激化!「肉肉大米」の出店の秘密に迫る!

もう、ほおっておけない!

タイの日本食市場は、いま本格志向の新たな段階に入っている。
日本貿易振興機構(JETRO)によると、2025年は日本食レストラン数が調査開始以来初めて減少したと発表した。
この動きは、有象無象に乱立していた店舗が整理され、質が問われる時代へと移行しつつあると言える。

とりわけタイでの日本食と言えば、寿司やラーメン、とんかつなどが定番だった。
しかし近年存在感を高めているのが「高級和風ハンバーグ」だ。
2024年に挽肉と米が進出し、続く極味やも大成功。
定食屋のハンバーグではない「高級和風ハンバーグ」が、タイで新たなジャンルとして定着し始めている。

そして2026年、この市場に本格参入したのが、日本で「焼肉きんぐ」や「丸源ラーメン」を展開する物語コーポレーションだ
同社の「Niku Niku Oh!! Kome」(肉肉大米)のタイ進出は、単なる和風ハンバーグブームが和風ハンバーグ戦争へと次の段階へ進んだことを示していると本誌は睨み、この度その実力のほどを確認するため現地レポートを敢行した。

 

2026年3月27日、バンコクのサイアムセンターに1号店

 

物語コーポレーションは、上海で海外一号店となる和風ハンバーグ専門店「Niku Niku Oh!! Kome」(肉肉大米)を出店して以来、大成功を収めている。(中国、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、台湾、タイなど約80店舗。)

そして2026年3月27日、バンコクのサイアムセンター2階に同ブランドの第1号店をオープンさせた。

サイアムセンターは、若者の発信地BTSサイアム駅直結のショッピングモールであり、バンコクの中心地中の中心地だ

BTSサイアム駅の改札を降りるとすぐに、サイアムセンターの入り口に繋がるという好立地だ。

隣にはサイアムパラゴンがあり、都度都度大きなイベントも開催され集客は問題ないが、飲食店と言う枠組みでの競合は多いとも言えよう。

「Niku Niku Oh!! Kome」が出店するのは、サイアムセンターの2階、飲食店街。
ここの階だけでも、以前本誌で取材した「牛カツ京都勝牛」やとんかつの「和幸」など、タイ人に人気のお店がひしめき合っている。

「牛カツ京都勝牛」の4軒くらい先に、「Niku Niku Oh!! Kome」は居を構えていた。

おお! 製作過程まで完全ガラス張りのオープン設計!
全てをさらけ出し、ウソ偽りのない本物を提供する気構えを感じる外装だ。
早速、入店してみよう。

 

メニューはシンプル!サイドメニューはなし!勝負はメインのみ!

 

「Niku Niku Oh!! Kome」の大きな特徴は、とにかくシンプルだということ。
タイの店舗の場合、〇〇専門店と謳いながら、タイ人が好きそうなサーモンの刺身を置いたり、揚げ物などやたらおつまみメニューを増やしたりしがちなのだが、同店ではそういったものが全くといって存在しない。

あくまでもメインのハンバーグで勝負しているので、実際に店に行ったらとんでもない金額になった!なんてことはまずない。

そして料金も、320バーツ~と、とてもリーズナブルだ!
(おかわり自由のご飯とみそ汁ブロッコリー+たまご込み)※たまごはおかわり自由ではありません。

競合2社(挽肉と米、極味や)とは、ここが一番に異なる。
競合2社は、いろいろ足すと最終的なお会計が700バーツ前後までうなぎ昇る!

ただ今回はすべてをお伝えするために、オリジナル、チーズ、そして期間限定のトマトデミグラスソースの3種盛りを頂いてきたので、早速ご紹介しよう。(470バーツ)

ハンバーグは一つ一つ出来立てが出てきます。

 

特徴① 脱穀から店内で!新鮮な米ほど甘味が際立つ!

同店の主役は、ハンバーグだけではない。
驚くべきは、店内で40分かけて行う精米だ。

米は「もみ」を取った瞬間から酸化が始まるが、ここでは毎日精米したての新鮮な状態でご飯を炊く。
これにより米の糖度が格段に上がり、タイでは唯一無二の本当の炊き立て体験が実現するのだ。

精米までに40分を要するという。

 

さらに調理には超軟水を使用する徹底ぶりだ。
それらの細かい作業を経ることによって、米一粒一粒の立ち方が異なってくるという。

実際に食べてみたが、まごうかたなきあの白飯がうまい!とタイ人の口をうならせる、とんかつの「和幸」よりもうまいと感じた。
店内で精米した米を超軟水で炊いた米は、「伊達」じゃなかった!

敢えて言おう!
卓上においてある無料の高菜だけで、まずは一杯イケるレベルだと私は断言しよう!

特徴②ライブキッチンが演出する「製造過程の見える化」

店内は、カウンター席のみの活気あふれるライブキッチン形式。
単に味を楽しむだけでなく、自分のハンバーグが焼き上がるプロセスを目の前で確認できる「製造過程の見える化」が、安心感とエンターテインメント性を生んでいる。

特に「Niku Niku Oh!! Kome」は中国で出発したこともあり、怪しいお店も多い中国では、この製造過程が完全に見えるということは安心感に繋がるのだという。

特徴③ 全テーブルに設置された鉄板でいつもあつあつバーグ

さらに特徴的なのは、そのレイアウトだ。
中国や諸外国の店舗でも採用しているというその客席には、一つ一つに専用の鉄板が備えついている。

ここにレアめに調理されたハンバーグが一つずつ届けられ、お好みの焼き加減でそのままお口に運ぶことができるのだ。

味変を好まれる方には、5つの調味料もご用意している。
私のお奨めの塩コショウの他、ワサビやマスタード、コチュジャン、チリソースなどがある。

ちなみに右上の高菜(辛くない)も食べ放題だ。

ソフトドリンクは有料だが、お米を炊くときにも使用される超軟水のインフューズドウォーターも無料だ。
本当にお財布に優しい店だ。

一卓一卓、セットアップされた状態がこんな感じ。

 

お荷物は、椅子の下に汚れないように置けるようになっているのも嬉しい気遣いだ。

特徴④「ソース不要」の肉力と、期間限定デミグラス

早速、実食してみよう!
先ず提供されるハンバーグは、まずは何もつけずに「そのまま」食べてみて欲しい。
肉本来の旨味が凝縮されており、そのままでも十分すぎるほどうまいのだ。

いや結論から先に申し上げると、結果一番うまい食べ方が、塩をちょっとだけつけるという食べ方だった。
まあ、また後に触れることとしよう!

一つ目のハンバーグ以下の、ご飯に味噌汁、ブロッコリー、生たまご(または温泉卵)は、全てセットメニューとなっている。
生たまご(または温泉卵)は、おかわり自由だ!
従って、セットメニューを頼んでもらえれば、それ以上追加料金はかからないという安心設定なのだ。(税サ別)

撮影のため、少し時間経過したハンバーグとなっているが、それでもうまかったぞ

 

今回の味噌汁は、あさりがたっぷり入っていて、健康になった気分だった。

ちなみにこの生たまご、あのフジスーパーの高級ラインをも凌ぐレベルの濃厚さだった。
甘味がスゴすぎてもう、ほとんどスイーツ。
弾力ありまくりで、こんなマンガ飯もたやすく実現可能だ!

今回は、3種盛りを注文したので、チーズ・ハンバーグも食べてみる。

すでにとろけているチーズに、さらにチーズをその場で引き立ててくれます。

引いているその場から、チーズがトロけていた。
これが不味いわけがありません!
見た目以上な味わいが、この店にはある。
行った人だけ、食べた人だけが、私の言葉が真実だと体感できるだろう。

3種目は、期間限定のトマトデミグラスソース。
先ずは、生クリームを投入。

そしてトリュフをまるごと一つ。

引き入れていく。

フルーティな甘さのトマトに、トリュフの深いコクと香りが鼻の奥から感じ取れる。
肉の味を邪魔をしない絶妙な仕上がりだった。

3種類食して、それでもなお、一番米になじむ食べ方が、塩コショウ少々だった!
なんなら何もつけなくても、ハンバーグも米もうますぎで、それだけをずっと楽しみたくなるほどだった。

この食べ方が、一番好み!

 

特徴⑤「無限ブロッコリー」の衝撃と栄養学的戦略

さらに忘れてはならないのは、ブロッコリー食べ放題。

このブロッコリー、驚くほど甘いのだ。
単なる付け合わせではなく、同店では「肉の栄養素を吸収するビタミンが豊富」という健康面への配慮から採用されており、健康意識の高いOL層を明確なターゲットに据えているという側面もある。
まさに「無限ブロッコリー」を、罪悪感なく食事を楽しめる仕掛けだといえるだろう。

個人的に大好きなブロッコリー。ハッキリ言って無限に食べらdれる自信アリ。今回取材で行ったので遠慮しがちだったが、次回は容赦しない!

 

物語コーポレーションのタイ戦略

「NIKU NIKU OH KOME」は、バンコク中心地での出店を皮切りに、年間3店舗のペースで拡大を計画中だという。
競合他社と比較しても、このクオリティで320バーツ~という手頃な価格は勝算アリと言えるだろう。

さらに今後は同社が展開する「焼肉きんぐ」(かどうかは不明)など、他ブランドの出店も計画中とのことで、タイの日系飲食業界の勢力図が大きく塗り替えられる予感すら覚えた。

お昼時は満卓になりますのでご注意を。

 

インタビュー

店内取材を終え、物語コーポレーションの方にいろいろお話しを伺ってみました。

編:この度は、タイ・バンコク一号店おめでとうございます。
焼肉きんぐや丸源ラーメンで有名な御社ですが、タイは物語コーポレーションとしても初出店となりますでしょうか。

物語「はい、そうです」

編:出店場所として、このサイアムセンターを選ばれた理由は?

物語:一番の理由は、セントラルワールドやサイアムパラゴンなど、この辺りのエリアで出したいなというのがありまして、ずっと物件は探していたのですが、その時にタイミングよく出てきたのがこのサイアムセンターの物件でした。それでこちらで決めさせて頂きました。

編:この辺りで探していた理由とは?

物語:人が集まる場所で、目立つ場所に一店舗目をオープンするというのが重要かと考えました。

編:敢えてローカルな場所ではなく、ブランディングにも便利な中心地を選んだということですね。

物語:そうです。

編:タイでは今、和風ハンバーグブームともいわれていますが、他店よりもかなり価格を抑えてのご提供。その理由とは?

物語:一番は、私たちの業態というのは、高級路線というよりは日常使いしてもらえるようなお店、週に1回、月に数回ご利用頂けるようなお店と言うものをターゲットにしているので、他社さんが割りとアッパーな価格で提供されている中、そことは差別化するというのも含めてですが、(前述の方針から)最初からおさえて出すというのも決めていたので、このような価格設定としています。

編:興味本位でたまに来てもらうお客様というよりも、リピートされるお客様を大事にしたいという思いからですかね。

物語:そうですね。

編:価格を抑えたことによって、品質が…なんてことはありませんかね。

物語:材料を安価に抑えてというよりも、我々は広告宣伝をあまりしませんので、その分の販促費は原価に転化させることができますので、材料コストは可能な限りいいものを使って、広告宣伝費を使わず価格を下げる努力をしています。

編:お客様ターゲットは? 学生、ファミリー、年齢層など

物語:もともとのターゲットは若年層の女性、友達同士やカップル、20代や30代だったのですが、ここ数日営業して感じたのは30代から40代のお仕事されている女性の方の割合が比較的多いかなと。

編:NIKU NIKU OH KOMEは、中国上海が世界1号店と聞き及んでいますが、店内のレイアウトなどは同じようなフォーマットなのでしょうか。

物語:ほとんど中国と同じものを持ってきているのですが、元々中国もコンセプトは日式ハンバーグの店としてやってますので、日本の和モダンを感じてもらえるよう内装も白木の色味のテーブルなどでまとめています。

編:タイ出店にあたり、変更した点などはありますでしょうか。

物語:テーブルの調味料を各国1,2種類変えているのですが、タイでも1種類チリソースを入れています。あとお米はタイ産の日本種でいいものがあるので、そちらを使用している点でしょうか。

編:タイ産の日本米も使用感は問題ないでしょうか。

物語:タイ産の日本米はとてもいいものがあります。実際にお客様も、お肉よりお米が美味しいですね、という声をよくもらっています。

編:タイ出店にあたりご苦労された点は? また気を付けた点は?

物語:競合他社さんが、すでにセントラルワールドやサイアムパラゴン、セントラルパークなどにすでに出店していたため、うちは後発なので、出店場所には苦労しました。

編:御社の商品(ハンバーグ)の特徴をあげるとしたら?

物語:他社さんが和牛100%でやっているところもある中、私たちは和牛100%では敢えて作っていないというところでしょうか。肉々しさというのが伝わってくると思うんですね。もちろん、牛100%ではやっているのですが、現物のお肉をそのままカットして、筋とかだけ細かくとっていって、なるべく肉の触感と弾力だったりとか、そういうのが伝わるカット方法と肉の目の粗さなどにもこだわって作っています。そして食べ応えがあって、ジューシーなハンバーグに仕上げています。

編:デミグラスソースは期間限定とのことですが、他の海外店舗ではほかにどのようなソースがこれまであったのでしょうか。

物語:去年の実績では、ホワイトソースにきのこをトッピングしたものとか、タイ風グリーンカレーとかやってましたね。
あとは蟹をトッピングした中華風ソースとか、原材料になるべく高価なもの、価値を感じて頂けるものを使って期間限定商品をだすというのが、一つのコンセプトにはなっています。3カ月に1回は目ニュー変更が行われます。

編:今後の出店計画は(ペースや出店場所)

物語:NIKU NIKU OH KOMEの出店ペースは、年間3店舗くらいは考えています。また当社の強みは、焼肉きんぐ含めた他も日本で1,2を争うブランドを持っていますので、そういうのもタイでマッチする業態があれば今後検討したいと思っています。

編:最後にアピールしたい点などございますでしょうか。

物語:もうすでにハンバーグ業態は乱立している状態ですが、その中でもうちの強みはそれぞれの素材に結構こだわってやっているというところと、フリー(無料・食べ放題)の要素が多いという点、ご飯やお味噌汁はもちろん、ブロッコリーや飲料水など、おかわりが自由にできて価格はリーズナブルという点で、非常に利用しやすいと思っています。その辺りで是非、ご利用頂ければと思います。

編:大変お忙しいところ(本当に忙しそうでした)、ご協力ありがとうございました。

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