タイのゴム産業に大転機。EU新規制でタイ産天然ゴムが「低リスク国」認定。競合国に差。

EU(欧州連合)が2026年末から森林破壊防止を目的とした「EU森林破壊防止規則(EUDR)」を導入する中、タイ産天然ゴムが競争力を高める可能性が注目されている。
タイはEUの生産国リスク評価で「低リスク国」に認定され、競合国であるインドネシアやマレーシアよりも有利な条件でEU市場に輸出できる見通しだ。

EUDRでは、天然ゴムなど7品目を対象に、森林破壊に関与していないことや合法的に生産されたことを証明するデューデリジェンス(適正確認)が義務付けられる。
タイは低リスク国に分類されたことで、EU側の検査率は1%に抑えられ、標準リスク国の3%よりも手続きやコスト面で優位性を持つ。

タイは、EUの天然ゴム輸入市場で約20%のシェアを占める主要供給国である。
2025年のEU向け輸出では、自動車タイヤやゴム手袋などの加工製品が約7割を占めており、これらは原料ゴムよりもトレーサビリティへの対応が進めやすいとされる。

一方で、小規模農家ごとの位置情報の整備や、生産履歴を管理するトレーサビリティシステムの構築など課題も残る。
業界団体はEUDRを「環境基準を満たす企業が評価される好機」と捉え、競争力強化につながると期待を寄せている。

タイ政府は、生産地情報の管理や認証体制を強化し、天然ゴムを「環境に配慮した高付加価値農産品」としてブランド化を進める方針だ。
EU市場での競争力向上に加え、日本など環境基準を重視する市場への輸出拡大も視野に入れている。

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