タイで繰り返されるナイトスポット火災の惨劇。なぜ過去の教訓は生かされないのか。

バンコク・ラープラーオのビアホールで多数の死傷者を出した火災がニュースの一面を総なめにしているが、タイでは過去、同様の大規模ナイトスポット火災が繰り返されている。
その都度、建物の安全基準について取りざたされてきたが同様の事故が繰り返されている現状に、社会から厳しい声が上がっている。

タイでは2009年の大みそかに発生した「サンティカ・クラブ火災」では67名が死亡、222名が負傷している。
この事故をきっかけに、建築基準や防火設備に関する法令が大幅に見直された。

しかし、その後も2022年にチョンブリー県で発生した「マウンテンB」火災では、電気系統のショートをきっかけに、可燃性の防音材へ火が燃え広がり、多数の死傷者が発生した。
非常口が適切に機能せず、避難経路が限られていたことも被害拡大の要因とされた。

そして今回のラープラーオのビアホール火災でも、当局は出火原因の究明を進めているが、初期調査では避難経路の一部が障害物で塞がれ、非常口が十分に機能していなかった可能性が浮上している。
犠牲者の多くが避難経路付近で発見されたことから、避難設備の管理状況についても詳しい調査が進められている。

相次ぐ火災事故を受け、タイ国内では「過去の教訓が現場で十分に生かされているのか」との疑問が改めて広がっている。
当局は事故原因の解明とともに、全国の娯楽施設に対する安全基準の順守状況を厳しく点検し、再発防止策を強化すると言葉だけが勇ましく響いている。

そもそも、無許可営業のナイトクラブが何年も営業ができている状態で、人気の場所になっていたりと、取り締まりがほとんど追い付いていない現状もある。
当局は、市民からの通報によりようやく重い腰を上げているレベルだ。
日本であるならば、消防法などで営業許可を得ている正規店でも定期的に査察が行われているが、タイではそのような面倒なことは先ず行われない。(パフォーマンスでたまに仕事してますアピールはするが、全く意味をなさない)
従って、どのように法律が改正しようと、現場で法律を守らせていないので、同様の事案は今後も確実に起こるのだ。
タイの病巣の全ては、そこに繋がっている。
まあ、死に対して全く動じないのが社会なので、この火災事故もあっという間に記憶の彼方へ葬られてしまうとは思いますが。

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