タイ「安全二の次」ではなく「安全ガン無視」の現場で発生した死亡事故。犠牲者はいつも社会的弱者です。

本誌ではよく、タイの工事現場は「安全二の次」などと表現していますが、二の次どころか「安全ガン無視」というのが正しいのかもしれません。
それくらい無茶苦茶な環境で、底辺の外国人労働者は仕事をさせられています。

1月25日午後1時、バンコク・バーンコーラーム区の警察署に、高圧電線に触れて感電死したものがいるとの通報があり、現場に急行しました。

事故は、5階建て商業ビルの外壁清掃中に発生しました。
作業員のミャンマー国籍の男性(32歳、ニムさん)が3階付近でロープを使用して作業中、高圧電線(20,000ボルト)に触れ感電しました。
そのショックで、地面に落下し即死しました。

同僚のミャンマー人男性によりますと、5人で作業をしており、彼は地上で作業を見守っていました。
突然爆発音が聞こえ、ニムさんが感電して落下したのを目撃したと話します。

こんなペラペラな土台に命綱なしで高所作業、日本で考えられますか?
なぜ、タイでは安全対策がとられないのか?
それは、もちろん金がかかるからです。
全てに安全対策を行えば、建設会社の儲けが少なくなります。
相対的に、人が死んでも命の価格が安いので、安全対策をしない方が結果儲かるのです。
この国は、そんな国です。

 

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