家の中でも交通事故は襲ってきます! 飲酒を認めた運転手は県議会議員。

タイの交通事故死件数は、世界的にみても異常な数値をたたき出していることは、本誌ではこれまで何度もお伝えしてきました。
しかし、これは道路上で起きることとは限りません。
人が唯一安心して眠れる場所であるはずの自宅で、あわや交通事故死となるケースすらあります。

飲酒運転の挙句、老婦人の家に突っ込み、婦人と寝たきりの息子をあわや殺害寸前となった交通事故が発生しました。
しかも事故を起こしたのは、県議会議員でした。

人々の心配の声に対し、タイ南部パッタルンの警察署長は、事件は公正に処理されると約束しました。
ドライバーはすでに過失で起訴されており、それが事実であることが証明された場合、飲酒運転の罪に問われることになります。

被害者であるフアンさん(83歳)は手首と股関節の骨折で病院に運ばれました。
彼女の寝たきりの息子ナロンチャイ(49歳)は、これほどの事故にもかかわらず、家の中で轢かれずに済んだのは幸運でした。

老婦人の義理の娘であるシリマさん(50)が現場に到着し、酔っていると思われる運転手を警察で検査するよう強く要求しました。

しかし警察は、手元にアルコール検知器がないと彼女の要求を拒否します。

事故を起こした当人は、警官の友人を呼んで迎えに来てもらい、その場にいたすべての人を驚かせました。 

シリマさんは、現場での警察の行動は嘆かわしいことだと述べています。

3月5日、警察は、この事故を起こした運転手は県議会議員であるサンティ・セーントーンであると発表しました。

彼は、事故から数時間後である午前2時、血液検査のためにスリバンポート病院に運ばれましたが、そこには検査施設がなかったため、サンプルのみ採取されました。

その間、容疑者は過失運転と損害を与えたとして起訴されました。
飲酒運転が証明されれば、さらに罰金が加算されます。

容疑者は警察に対し、パーティーで「ワインを1杯か2杯」飲んだと供述しています。

男性が政治家である以上、老婦人が正義を期待できるかどうかタイメディアは警察に問いました。
それに対し警察は、法律のすべての力が公正に適用されると標準的な回答を述べるに留まりました。

こんな事件を起こしても、微々たる罰金で終わるのがこれまでの通例ではあります。

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