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タイ刑務局が元警察署長ジョー死亡事件について説明。独房内の監視カメラ映像は非公開。
- 2025/3/10
- 事件(タイローカル)

3月10日、タイ法務省の刑務局は、元警察署長ジョー・フェラーリ(ティティサン受刑者) が刑務所内で死亡した件に関する公式声明を発表しました。
彼は公務員職務に関する犯罪、殺人、自由に対する犯罪、汚職防止法違反などの罪で終身刑を宣告され、収監されていました。
ジョー元警察署長の死亡に関する追加説明
1. 受刑者の健康状態について
彼は持病があり、服薬治療を受けていました。
また、刑務所の医師に対し不眠や裁判への不安について相談しており、定期的な診察を受けていたことが確認されています。
2. 刑務官とのトラブル
2025年1月8日、彼は刑務所のカメラを無断で使用し写真を撮影。
刑務官がカメラを回収しようとした際、彼は返還を拒否し言い争いとなったが、暴力行為はなかったとのこと。
この件に関し、刑務所は規則違反の疑いで調査を開始し、1月10日付で彼を第7房舎から第5房舎へ移動しました。
3. 独房の状況
彼の独房は通常4~5人収容の部屋でしたが、彼のみ単独で収容されていました。
ただし、これは隔離措置ではなく、夜間のみ施錠され、日中は他の受刑者と同様に活動可能だったと説明されています。
また、独房の広さは8.74㎡ で、寝床、シャワー、トイレ、換気扇、天井ファン、照明が備えられており、「虐待目的の監禁ではない」ことを強調しました。
4. 家族の告発と身体検査の結果
彼の家族は「刑務官から暴行を受けた」と訴えましたが、刑務所側は2025年1月12日と16日に医療検査を実施しています。その結果、外傷や暴行の痕跡は確認されなかったと伝えています。
なお、本人も後日「調査を望まない」と署名して申し出を撤回しました。
5. 受刑者の食事の質について
「日によって肉が入っていない」などの指摘に対し、刑務局は「食事は栄養バランスを考慮し、衛生基準を満たしている」と説明しています。
また、毎月のメニューを刑務所内に掲示していることも明らかにしました。
6. タオルのサイズについて
遺体発見時に問題視された、タオルの長さについても説明がありました。
・男性用:幅59cm、長さ112cm(濃い茶色)
・女性用:幅56cm、長さ120cm(青色)
このタオルは刑務所が配布した標準サイズのものであり、特に異常はないとしています。
独房内の監視カメラ映像については公開されず
刑務所からは、遺族が求めていた独房内の監視カメラ映像については公開されず、外部から撮影した写真のみが提供されました。
それでも刑務所側は、死亡前の午後3時04分から午後8時25分までの監視カメラ映像を分析し、「異常はなく、他の受刑者や職員も彼の独房には入っていない」と力説します。
また、事件の透明性を確保するため、法医学研究所、警察庁、行政機関が参加する独立調査委員会を設置し、さらなる検証を進めると発表しました。
刑務局は「暴力や不当な扱いがなかったことを確認しており、万が一、職員の不正が明らかになれば厳格に対処する」と、いつものお決まり文句で閉めています。