５月14日に行われたタイの総選挙で大躍進を遂げた前進党（MFP）率いる８党による連立パートナーは、５月22日、タイの新政府樹立に関する覚書（MOU）に合意し、正式に署名しました。
この調印式は、同日16時30分からバンコクのコンラッドホテルで行われました。

この調印式はくしくも、現首相であるプラユット将軍が主導した2014年のクーデターから９周年と日を同じくし、開催されました。
この前進党党首ピター氏率いる連立政権は現在、８つの政党と313人の国会議員で構成されています。 （過半数は376票）

この日、合意された覚書は以下の通りです。

1. 新憲法起草プロセスの迅速化を含め、民主主義を回復する。

2. 各個人が遵守する宗教原則を侵害することなく、性別に関係なく、すべてのカップルに平等の権利を確保する。結婚平等法の実現。

3. 透明性、現代性、効率性、国民の利益の最大化を考慮し、民主主義の原則に沿った公務員、警察、軍隊、司法プロセスの改革を推進する。

4. 国が戦争状態にある場合を除き、徴兵制ではなく志願制に移行する。

5. 人権、多文化社会での共存、安全保障関連法の見直しを行いながら、南部国境地域で持続可能な平和構築で協力する。

6. 地方自治体が汚職なく地域社会のニーズに適切、効率的に対応できるよう、権力と予算の分散化に努める。

7. 透明でオープンな政府システムの確立を通じて汚職と闘い、すべての機関で国家情報を公開する。

8. 人々の所得を増やし、不平等を削減し、成長を促進する公正な経済システムを構築することにより、経済を活性化する。

9. 中小企業のGDP成長、裾野産業、産業の強化に焦点を当てながら、世界で競争できるタイ製品を生み出す。

10. 独占を廃止し、アルコール飲料などあらゆる業界で公正な競争を促進する。プラチャーチャート党は、宗教上の理由からアルコールの件についてのみ意見を異にする権利を留保する。

11. 公平な土地分配を提供し、土地所有権をめぐる国家と国民の間の紛争を解決し、森林干拓政策に起因する事例を検討することにより、土地分配制度を改革する。

12. 生活コストを削減し、エネルギー安全保障を確保するために、電力生産構造、価格計算、および適切な生産能力を改善する。

13. ゼロベースの予算編成の使用を強調した、新しい予算編成システムを確立する。

14. 財政の長期持続可能性を考慮し、出生から老後まで総合的な福祉制度を創設する。

15. 麻薬問題と早急に闘う。

16. マリファナ（大麻）を新しい法律とともに規制物質として再分類する。

17. 安全な農業と畜産を促進し、農民の利益を保護・維持し、生産コストを削減する。 マーケティング、テクノロジー、水資源へのアクセスをサポートする。 生産計画、農民の利益の保護、農業生産から経済的価値を生み出すための農産物加工産業の促進のための農業グループの結成を奨励します。

18. 漁業法を改正し、障害を取り除き、持続可能な漁業を改善し、発展させる。

19. 生活費と経済成長に見合った公正な雇用条件と報酬を確保することにより、あらゆる職業の労働者の権利を改善する。

20. 健康増進、病気の予防、治療、回復の観点から、一般の人々が質の高い医療サービスを確実に受けられるように、医療制度を強化する。

21. 質を高め、不平等を減らし、生涯学習を促進するために教育制度を改革する。

22. できるだけ早く温室効果ガスの純排出量を実質ゼロに削減することを含め、汚染問題に対処するための国内および国際的な協力とメカニズムを促進する。

23. ASEANにおけるタイの指導的役割を回復し、タイと主要国との間のバランスの取れた国際関係を維持するための外交政策の取り組みを実施する。

またすべての当事者は、以下の原則に基づいて国の統治に協力することに同意しました。

1. 国民の権利と政治的権利を保護する。

2. 正直さと誠実さを持って仕事に取り組む。 政党のメンバーが汚職または非倫理的な行為を行った場合、すべての政党は直ちにその職を辞する。

3. お互いを尊重し、誠意を持って仕事に取り組み、お互いの仕事をサポートします。 個々の政党の利益よりも国民の利益を優先する。

4. 各政党は、この共同協定に概説された政策と矛盾しない限り、政府内の各党を代表する大臣が行使する行政権を通じて、追加の政策を主張する権利を有する。

5. 各当事者は追加の主張をする権利を有する

この共同協定に概説された政策と矛盾しない限り、各政党の代表者の立法権を通じて、あらゆる政策を定めることができる。

画期的な覚書締結はタイにおける集団統治の新時代を表し、クーデター時代の支配を終わらせ、新たなスタートとタイの将来への新たな希望を意味すると述べています。

是非、全て形にしてもらいたいものです。