LIFULL ArchiTechが、豊田通商とインスタントハウスの海外展開における業務提携を開始

最短3時間で設置可能なインスタントハウスをインドネシア、タイ、ベトナムでも展開 産業発展や災害支援における課題解決を目指す

事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊東祐司、東証プライム:2120、以下「LIFULL」)のグループ会社である株式会社LIFULL ArchiTech(ライフル アーキテック)(代表取締役社長:北川啓介、代表取締役COO幸田泰尚、以下「LIFULL ArchiTech」)は、豊田通商株式会社(本社:名古屋市中村区、取締役社長:貸谷伊知郎、東証プライム、名証プレミア:8015、以下「豊田通商」)とインスタントハウスの海外における展開を進めるための業務提携を2024年4月1日に締結しました。

本提携によりLIFULL ArchiTechと豊田通商は、日本国内で培ってきたノウハウとインドネシア、タイ、ベトナムに有する現地法人及び関連企業のネットワークを活かして現地での製造・販売~設置を行います。

展開地域における産業や災害対策に関する課題

今回、LIFULL ArchiTechがインスタントハウスの展開を進めるアジア地域には、バリ島など世界中から観光客を集客するリゾート地や、日系・欧米企業が進出する有数の工業団地が位置しています。

近年、このようなエリアの多くが開発対象となっている一方、大規模な建築の開発コストや自然環境豊かなエリアでの施工の難しさ、また、宿泊施設においては快適にすごすための冷暖房で多くのエネルギーを要し、環境への影響が懸念されるなど、既存の建築物では解決できない課題があり、これらの課題が、産業のさらなる発展を阻害する可能性もあります。

また、地震や洪水が多発する地域であるにも関わらず、避難施設の整備などの対策が十分に進んでいないという災害対策面での課題もあります。

 

インスタントハウスの効果と課題解決

インスタントハウスは、テントシートを空気で膨らませながら内側から断熱材を吹き付けた構造物で、シンプルな工法で1棟あたり3~4時間の短時間で設置可能なため、長期間の工事や大きな資材搬入が難しい場所でも柔軟に設置可能です。

また、断熱性・遮音性・耐久性に優れ、さらに耐震性*¹、耐風性*²をあわせ持っているため、宿泊スペース、ワークスペース、フィットネスなどの用途だけでなく、避難所の医療救護室や子どもやコミュニティの休憩所、断熱を要する備蓄倉庫などにも活用できます。

さらには、どんな自然環境の中でも「夏は涼しく、冬は暖かい」という特徴により、暑さの厳しい東南アジアであっても冷暖房に多くのエネルギーを使うことなく快適に過ごすことができ、事業者のランニングコスト削減と地球環境への負荷軽減を可能にします。

 

※1  震度6強の地震に対して、崩壊しない。重要度係数1.0程度(建築に置き換えた場合)

※2 粗度区分Ⅱ程度。耐風速・風速80m/s程度。インスタントハウス周囲全てのハトメを1か所あたりの引抜体力20kgf以上のビス、ペグ、スクリューボルトにて地面やデッキに固定すること。

 

豊田通商との協業による取り組み

豊田通商は住環境分野において、企業の海外進出をサポートするホテルレジデンスや企業保有不動産の有効活用、オフィス等のリノベーション、住宅等賃貸事業等を展開しています。

インスタントハウスは現在、国内においてグランピング、フィットネス、オフィスなどの用途や被災地支援の領域に展開され、約125棟の設置実績があります。2023年は分解組み立て・移設が可能な「インスタントハウス・パージ型」の開発*³や、トルコ・シリア大地震の被災地への提供*⁴、令和6年能登半島地震の被災地への提供*⁵など様々な用途に応えられるよう展開してきました。

両社は、2023年8月にインドネシア・ジャカルタ近郊において豊田通商が運営するホテルAXIA South Cikarang(アクシアサウスチカラン)の敷地内に協働でインスタントハウスによるモデルハウスを設置し、現地での資材調達や設置における検証を行いました。

その後も2024年2月には令和6年能登半島地震の被災地へのインスタントハウスの寄贈やモロッコでの共同調査などを通じて連携を行ってきました。

 

今後は本提携により、LIFULL ArchiTechが国内で蓄積してきたノウハウを豊田通商に提供するとともに、豊田通商の強みである海外現地での資材調達や製造拠点の開発力、マーケティング力を活用した国際的な販売網の実現が可能になります。

LIFULL ArchiTechは、観光や日常生活や災害時などあらゆる場面において、事業者・地域ユーザー・地球環境に寄り添う新しい建築プロダクトとしてインスタントハウスを世界中の必要な場所に供給し、世界各地の課題を解決することを目指してまいります。

 

※3 現地設営は最短1時間、LIFULL ArchiTechが組み立て式「インスタントハウス・パージ型」を開発!東急の個室シェア事業と連携し、都心の“駅近高架下”で新たな活用を開始

※4 トルコ・シリア大地震の被災地に簡易住宅として最短2時間で組み立てられる「インスタントハウス」を設置 

※5 【令和6年能登半島地震】LIFULL、最短1時間で組み立てられる 「インスタントハウス」をシェルターとして能登町に提供

 

AXIA South Cikarang敷地内のモデルハウス
能登町への設置
モロッコでの共同調査

 

インスタントハウスについて(URL:https://instantproducts.lifull.net/house/

インスタントハウスは、2011年3月の東日本大震災の避難所での名古屋工業大学大学院工学研究科北川啓介教授の経験がきっかけの研究をもとに、2018年からLIFULLと名古屋工業大学との共同研究にて開発した新しいプロダクトです。土地に定着していないため非建築物扱い*⁶となり、建築物のような制約がなく、さまざまな土地に設置できます。

※6行政判断によって見解が異なる場合もあります。

 

▼インスタントハウス導入事例

国内グランピング、フィットネス、オフィスなどの用途に展開し、約125棟の施工実績があります。           

・LivingAnywhere Commons八ヶ岳でオフグリッド実証実験(山梨県北杜市)

・無人駅でのグランピング宿泊施設として稼働(群馬県・土合駅)

・スキー場での宿泊施設として稼働(群馬県・たかしな高原)

・国定公園、国立公園内で設置(丹沢大山国定公園、伊勢志摩国立公園)

 

豊田通商株式会社 (東証プライム、名証プレミア:8015、URL:https://www.toyota-tsusho.com/

豊田通商株式会社は、「未来の子供たちへ、より良い地球環境を届ける」をスローガンに、全社を挙げてカーボンニュートラル、 サーキュラーエコノミーの実現を目指す、トヨタグループの総合商社です。

8つの事業領域と国内および海外約130カ国におよぶグローバルネットワーク、約1,000社のグループ会社を通じて、世界中のお客様と多角的なビジネスを展開しています。

 

株式会社LIFULL ArchiTech (URL:https://lifull.com/company/group/lifull-architech/

名古屋工業大学大学院工学研究科の北川啓介教授の研究を用いて主に①インバウンド増加に伴う宿泊施設不足、②空き家の利活用、③災害時の住宅供給の課題を解決できるソリューションを開発し、それらに貢献する事業を展開しています。

「ArchiTech」とは「Architecture」+「Technology 」の造語であり、建築技術によって世界を革進していくことをミッションとし、革進していくための技術を開発します。

 

株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/

LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして約60の国と地域でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。

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