ispace、タイ政府機関GISTDAおよびmu Spaceと、将来的な月面探査ミッション実施に向けた覚書を締結

 株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は本日、タイ王国 高等教育・科学・研究・イノベーション 省監督下にある、地理情報・宇宙技術開発機関(以下GISTDA)、衛星開発及び衛星通信サービスを展開するmu Space and Advanced Technology Co., Ltd(mu Space)の3社で、タイ国家プログラム「National Space Experiment and Exploration」枠内における月面探査プログラム実施に向けた協業について覚書を締結いたしましたので、お知らせします。

左から2番目 mu Space CEO&Director James Yenbamroong氏, GISTDA長官 Dr. Pakorn Apaphan氏, ispace Executive Fellow 斉木敦史左から2番目 mu Space CEO&Director James Yenbamroong氏, GISTDA長官 Dr. Pakorn Apaphan氏, ispace Executive Fellow 斉木敦史

 

 タイ国家プログラム「National Space Experiment and Exploration」はタイ政府主導で策定された宇宙探査ミッションを実施するための枠組みで、このたびの覚書締結により、本プログラム内での月面探査実現のため、研究開発、人材育成、宇宙技術の知見共有等に関し協業を進めることとなります。

 

 本覚書は、11月7日(木)から9日(土)までバンコクで開催中のThailand Space Week 2024にて発表され、GISTDA長官のDr. Pakorn Apaphan氏、mu Space CEO & DirectorのJames Yenbamroong氏、およびispace Exective Fellow 斉木敦史立ち会いのもと署名されました。

 

 ispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めてまいりました。最速 2024 年 12 月に日本法人が主導するミッション2、続いて2026年には米国法人が主導するミッション3を順次実行していく計画です。また、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6を予定しています。世界中の政府、企業、教育機関からの高まる需要に応えるため、ispaceはミッション3およびそれ以降のミッションのペイロードサービス契約とデータサービスを提供してまいります。

 

■ 株式会社ispace Executive Fellow 斉木敦史 コメント

このたびタイの政府機関とmu Spaceと共に、新たな月面探査プログラム実現に向けた覚書を締結することができ、大変嬉しく思います。この締結が、日本とタイの国をつなぐ新たな橋渡しとなり、両国のさらなる関係強化に寄与できることを期待しています。

 

■ GISTDA長官 Dr. Pakorn Apaphan氏 コメント

emu Spaceおよびispaceとの覚書締結を発表出来ることを嬉しく思います。このパートナーシップは、日本を代表する宇宙探査技術とタイの活発な宇宙技術スタートアップを結びつける意義あるものです。宇宙探査においてはまだ初期段階にあるタイですが、今回の連携をきっかけに大きく前進します。また、宇宙探査は国家が推進する中期的な宇宙ロードマップにおいて、重要な役割を担うことになるため、今後の投資や継続的な連携にも期待します。」

 

■ mu Space CEO & Director James Yenbamroong氏 コメント

「GISTDAとispaceと共に、タイの国家月面探査プログラム実現に向けたコラボレーションに、非常に興奮しています。この締結は、タイと日本の宇宙分野における国際的な官民連携の先例となります。mu Spaceにとっても月面ミッション実現に近づく一歩となるでしょう。」

 

■ 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について

 「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2の打ち上げを最速2024年12月[i]に、2026年[ii]にミッション3、2027年に[iii]ミッション6の打ち上げを行う予定。

 ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされる予定。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。

 

[i]   2024年11月時点の想定

[ii]   2024年11月時点の想定

[iii]  2024年11月時点の想定

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