悲劇は終わらない。タイ幼稚園教師射殺事件、犯人の警察官が投降。息子が一晩中涙の説得。

タイ・パタヤ近郊の幼稚園で、妻の女性教師を射殺した警察官が自宅に立てこもっていた事件に進捗があった。
容疑者
は9月10日朝、警察官として勤務する息子の説得に応じて投降した。
これにより、前日から続いていた警察による包囲は、負傷者を出すことなく終結となった。

警察によると、投降したのはバンラムン警察署に勤務するタッサポン副警部補、通称「ムワット・オー」。
9日、ノーンプラーライ地区の自治体幼稚園で、妻で教師の「プン先生」を銃撃し、死亡させた。

事件後、タッサポン容疑者は自宅に立てこもり、警察が周辺を封鎖。武力による突入を避け、交渉を続けていた。

◆警察官の息子、南部へ向かう途中で引き返す

説得に大きな役割を果たしたのが、タッサポン容疑者の息子で、自身も警察官のラチャタ巡査部長だった。

息子は事件当日の朝に父親と別れ、タイ南部の勤務先へ向かっていた。
しかし事件を知ると、まだ赴任先に到着していない段階で急きょ引き返し、父親のもとへ向かったという。

現場に到着した息子は一晩中、自宅前で父親への説得を続けていた。
10日午前5時ごろからは携帯電話や拡声器を使い、「誰も危害を加えない」「警察を信じてほしい」などと呼びかけ、投降するよう求めていた。

しかし容疑者である父親は、電話には応じたものの当初は自宅から出ることを拒否。
このため息子が直接会って話すことになり、警察が安全を確保したうえで、親子が互いに歩み寄って中間地点で対面した。

約30分間にわたる話し合いの末、タッサポン容疑者は説得に応じた。

◆午前6時20分に投降、疲れ切った様子

10日午前6時20分ごろ、タッサポン容疑者は疲れ切った様子で自宅から歩いて出てきて、警察に投降した。
抵抗はなく、警察官がその場で身柄を確保した。

投降時に銃は所持しておらず、容疑者が警察に銃を置いた場所を伝えたことから、捜査員が確認し、証拠品として回収した。

警察によると、容疑者は疲労が激しく、強いストレス状態にあるという。
身柄はバーンラムン警察署に移され、妻が死亡した銃撃事件の動機や詳しい経緯について事情聴取が行われている。

この国に銃が氾濫する限り、同様の事件はなくならない。

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