マヤ湾の自然破壊の原因はレオナルド ・ディカプリオの映画「ザ・ビーチ」のせい?! タイ裁判所が賠償命令

タイの最高裁判所は、ハリウッドの映画会社20世紀フォックス (現在は20世紀スタジオに改名) が、レオナルド ・ディカプリオ主演の映画「ザ・ビーチ」(2000年公開) によって、環境に損害が発生したとして1,000 万バーツを支払うよう判決を下しました。

「ザ・ビーチ」の撮影は、1998年にタイ南部のクラビー県のピピ島にあるマヤ湾で行われました。
映画の成功を受けて湾は世界的に有名な観光地になりましたが、「ザ・ビーチ」はそれ以来、変化が生じています。

その結果、映画会社に対して、タイの国立公園法 (1961 年) および国家環境品質の促進および保全法 (1992 年) に違反したとして訴訟が提起されました。

またタイの森林局に対しても、映画の映像を完璧にするためにマヤ湾を「改修」する許可を映画制作会社に与えたとして、訴訟が提起されました。
改修工事は、ピピ島の自然環境に壊滅的かつ永続的な影響を与えました。

環境保護主義者によると、マヤビーチの植物が消え、バリアを形成する砂丘の平準化により、大規模な土壌浸食が発生しています。
マヤ湾は以前、根が砂丘を一定に保つ土着植物によって土壌浸食から保護されていました。
植物がなければ、すべての砂が海に流されてしまいます。

クラビー県出身の地元アーティスト、ブーンカセム氏は、映画の制作のためにビーチを広げました。
「映画会社が国立公園の一部である、このビーチを破壊したことは明らかです」と主張します。

最高裁判所は、タイの林業局に対し、マヤ湾の自然環境を元の状態に戻すために「20世紀スタジオに1,000 万バーツの賠償金を支払うよう要求しました。

マヤ湾の250メートルのビーチは、3年半の閉鎖の後、今年1月に再開されました。
厳格な環境保護対策の下で観光客に開放され、午前10時から16時までの間、1時間あたり最大375人の観光客が訪れました。

7月には、湾は環境回復のため再び閉鎖されました。
当局は、湾が数週間後に10月1日に再開されることを計画しました。
しかし今回のニュースの状況では、湾は追って通知があるまで閉鎖されたままになる可能性があります。

 

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