迫りくる大恐慌の足音。日本人も例外ではない。給料カットの嵐!

タイ人だけの話しではない。日本人も給料カットに憂き目に。

タイ国内はコロナ完全封じ込めに成功し、海外からの流入に対し水際で必死に攻防戦を繰り広げている。
その一方で犠牲にしたもの、それは経済だ。
これまでのタイ経済は、どうしても海外に依存する部分が大きかった。観光業はもちろんのことだが、「アジアの工場」ともいわれるタイは、輸出入が滞っている現実がじわじわと実態経済に不安の影を落としつつある。車産業に始まり、家電、ガーメンツ系、その他あらゆる工業製品の発注が来ない(正確には少ない)というのだ。
先日の記事でも申し上げたが、ある車メーカーの工場長曰く、毎月1億円の赤字に数百人づつレイオフを行っているというのだ。

さらに地方の小さな工場は、その存続自体も危うい瀬戸際に立たされているのかもしれない。

8月1日。ブリーラム県にある300人の輸出バッグ工場の労働者グループが集まり工場に対し抗議しました。
雇用主が、一日あたりの最低賃金320バーツの62%にあたる198バーツへと賃金カットなることに署名するように言ってきたのだ。会社が申すには、皆を正規賃金で雇用できるほど仕事の注文がないとのこと。

不幸な労働者たちは、正規の主張するために集まりました。 通常どおりの賃金を会社に請求していきます。最低賃金である1日320バーツ、ただし実際の売り上げがたたない場合、労働法に基づく賃金カットの割合は、賃金の75%または1日あたり240バーツです。会社が要求どおりに支払いを行わない場合は、引き続きデモを起こします。

労働者たちは、新型コロナの影響で3か月間休業を余儀なくされてきました。学費や生活費で借金を背負っている者も多く、生活は困窮しています。一日あたり通常の賃金62%である198バーツでは生活がままなりません。

多くのものが8年から10年ここで働いているので、あなたが1日あたり320バーツの人件費を払わなければ、法律で支払うように頼むことも辞さないとのこと。

実はこれはタイ人だけの話しではない、日本人の現地採用者の間でも人によってはコロナ禍が始まった4月より給料カットの憂き目にあっている者もいる。
現地採用者は非常に立場が弱い。タイ人の配偶者がいなければ、会社からワークパーミットとビザを発行してもらえなければ、最悪即日、猶予措置を行っても一週間以内で国外へ退去するか別のビザの発行をしていかなければ、タイに滞在することはできない。業績悪化を理由に、退職金を支払われてレイオフをされてはあっという間に地面に足をつけていられなくなるのだ。

そういった状況を背景に、給料カットの話しをされては受け入れざるを得ない。私の知り合いでも長く務めてきた会社から、既にそのような話を打診されている、もしくは既にカットされている者も少なくない。

全てはコロナから始まった。だがそのコロナをいつまでも放置している国が経済を停滞させる2次被害をつくっているのも事実だろう。先ずは生活の安全が担保されずにまともな経済など戻ってくるわけがない。それに気づいている人は多いはずなのだが、対策が一向に進まないどころか悪化している母国日本に、この迫りくる「世界恐慌の足音」が迫っていると警告を発していきたい。

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