タイ観光スポーツ省、中国人観光客が大幅減少。治安と安全への懸念が主要因。他国へシフトチェンジ!

タイ観光スポーツ省によりますと、旅行の安全性に対する懸念をはじめとする複数の要因により、中国人観光客のタイ訪問が今後減少する見込みであると表明しています。

1月1日〜4月20日までの外国人訪問者数は延べ1,127万人で、前年同期比0.52%の増加にとどまりました。

訪問者数の上位5か国は以下の通りです:

①中国:152万人
②マレーシア:140万人
③ロシア:83万5,385人
④インド:67万7,793人
⑤韓国:54万9,982人

中国人観光客の激減が顕著に

4月16日には、中国人訪問者数が1日あたり5,833人にまで落ち込み、通常の1万5,000~2万人の水準から大きく乖離しました。

観光スポーツ省は、次のように述べています。
「中国からの観光客が減少している主な理由は、旅行の安全性に対する不安、中国国内旅行の積極的な促進、旧正月後の国際線減便などがあげられます。」

ソンクラン期間中の観光客も減少

2024年のソンクラン(水かけ祭り)期間中の訪問者数も昨年と比べ減少傾向にありました。

4月10日:91,000人
4月11日:124,000人
4月12日:122,000人
4月13日:93,100人
4月14日:75,000人
4月15日:62,000人

※4月11日に中国人16,000人と一時的に増加したが、基本的には減少傾向。

長距離市場に焦点を当てた新戦略へ

同省は、タイ国政府観光庁(TAT)と観光・スポーツ省は、新たなターゲット市場に対する戦略的なプロモーションへの転換が必要と指摘しています。

注目市場には、以下の国々が含まれます。

・スウェーデン、ニュージーランド、クウェート、サウジアラビア
・イギリス、ロシア、フランス、カナダ、ドイツ
・オーストラリア、スペイン、オーストリア など

これらの国々は「長距離・高消費力マーケット」として、観光産業の再成長に貢献できる可能性が高いとしています。

年間目標「3兆バーツ」へ

ペートンターン・チナワット首相は、2025年中にインバウンド観光収入を3兆バーツに到達させるよう、観光スポーツ省および観光庁に指示していますが、現時点(1~6月)での予測では、観光収入は8,622億9,000万バーツに留まり、年間目標にはまだ遠い状況となっています。

他力本願の観光業に傾倒するのは新型コロナ過で学んだはずなのですが、結局今の政権が政策素人ということがどんどんバレて来ていますね。

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