日本の名古屋大学とタイのチュラロンコーン大学は連携し、癌の新たな免疫療法を開発中。

日本の名古屋大学とタイのチュラロンコーン大学は、協力してがんを治すための免疫療法の開発をしています。

「CAR T細胞がん治療のイノベーション:タイのがん患者にとっての新たな希望」と題する最近の会議で、チームはCAR T細胞免疫療法の進歩について報告しました。
この治療により、白血病やB細胞リンパ腫の患者さんの生存率が高まり、がんが再発する可能性を減らすことができるとされています。

CAR T細胞(キメラ抗原受容体T細胞)療法は、がんの治療に使用される免疫療法の一種です。
この治療は、がん細胞を標的とするように、患者の T 細胞を遺伝子操作することを含みます。

CAR T細胞がん治療は、がんを治療する効率的な方法と考えられています。
この技術では、患者の T 細胞を遺伝子操作し、十分な数が得られるまで体外で増殖させることにより、特殊な無菌検査室で CAR T 細胞を製造する必要があります。

これらの細胞を患者の体内に注入することで、特に循環器系の残りのがん細胞を死滅させることができます。
この治療により、以前は他の治療法で快復をみなかった患者の 50 ~ 80% のがんが抑制されると言われています。

しかし難点もありました。
CAR-T細胞療法の費用は、主に高価なウイルスベクターを使用した遺伝子操作のために、治療あたり1,500万バーツにもなります。
この課題に対処するために、チームは名古屋大学の研究者とプロジェクトを開始し、より手頃な価格の非ウイルス遺伝子工学技術を開発して CAR T 細胞を生成することを目指しました。

そしてチームは、タイのボランティアの血液を使用して非ウイルス性 CAR T 細胞の製造プロセスを改良およびテストすることに成功し、製造コストが市販の CAR T 細胞製品の 10 分の 1 となることがわかりました。
これにより、非ウイルス性 CAR T 細胞を使用してタイのリンパ腫患者を治療する共同臨床研究が行われ、この地域のがん患者に新たな希望がもたらされています。

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