タイ西部国境で、ミャンマーからの不法就労者41名を逮捕。受け入れ先はノーチェック?

カンボジアとの関係悪化のため東の国境は行き来がしづらくなっていますが、西の国境はガバガバです。

6月23日、カンチャナブリー県の国境付近で、不法外国人労働者を輸送する車両が郡内に進入するとの情報を受け、直ちに関係機関と連携して捜査に乗り出しました。

事件の経緯

関係者は、白いISUZUトラック(密閉型)が、不法就労者を載せ同県トンパプーム郡に入るとの通報を受け、監視体制を強化していました。
警察と合同で巡回中、6月23日午前3時40分ごろ、疑惑のトラックを発見しました。

警察が停止を求めたところ、運転手は逃走し、猛スピードで山間部へ突入。
しかし泥道にスタックして立ち往生、その場で運転手を含め全員が逮捕されました。

容疑者と労働者の詳細

運転手は、タイ人のカンポン(40歳)

車内で搬送されていた労働者計41人(男性33人、女性8人)は、すべてミャンマー人でした。

所持品から違法な物は見つかりませんでしたが、入国書類を持っておらず、タイ語も話せなかったため、通訳を介して事情聴取を行いました。

供述によりますと、彼らはパヤートーンズー(ミャンマー)で集合後、徒歩で山林を越え不法入国したと言います。
その後、船に乗ってワチラロンコンダム(ダム湖)を横断し、目的地へ向かう途中だったとのことです。

労働者の目的と支払額

それぞれブローカーに支払った金額は、バンコクで働く予定の者8名は15,000バーツ/人、マレーシアへ向かう予定の者33名は55,000バーツ/人だったと語っています。

容疑者の供述と処分

カンポン容疑者は、「サーラーデーン(滝付近)で労働者をピックアップし、カンチャナブリー市内の待機場所へ連れて行く途中だった」と供述しています。
最終的にそこからバンコク・マレーシア方面へ運ばれる手はずだったと話しています。

当局は、カンポン容疑者を「不法入国者の逃亡幇助・隠匿」の容疑で逮捕し、取り調べを進めています。

ミャンマー人労働者はどうなる?

41人のミャンマー人は「不法入国・滞在」の罪で起訴され、今後国外追放の手続きに入る予定とのことです。

成功している者が多いので、このような事件が後を絶たないのでしょう。
いつも思うのですが、なぜ受け入れ先は摘発されないのでしょうか。
送り先は判明しているはずです。

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