トラート県観光業が深刻「戒厳令発令中も安全です!」関係者が悲痛の訴え。でも…。

タイ東部トラート県の観光当局が、県全域に続く戒厳令の解除を要請しています。

英国外務省がこの戒厳令を理由に渡航制限を発令し、英国人観光客が旅行保険に加入できなくなったためです。
ピークシーズンを前に、約2,100万ドル相当の観光収入の損失を訴えています。

問題が明るみに出たのは、毎年チャーン島を訪れている英国人女性ジャン・ロビンソン氏が「保険会社がトラート県への旅行を補償しない」とタイ国政府観光庁ロンドン支局に訴えたことがきっかけでした。
ロビンソン氏は、「他の欧州諸国ではチャーン島は警告対象外だが、英国は特に厳しい」と主張しています。

保険会社は「現地が平常である証明」があれば再検討するとしていますが、在ロンドン・タイ大使館からの返答はなかったそうです。

タイ国政府観光庁トラート支局は、「トラート県は戦闘地域ではなく、カンボジアと隣接しているだけ。チャーン島、クート島、マーク島は安全で観光も通常通り行われている」と説明します。

しかし欧州では、「戒厳令」は高リスク地域とみなされ、保険会社が補償対象外と判断する傾向があると述べています。

この戒厳令は、2012年に国境警備の法的措置として発令されたもので、現在の情勢とは無関係。
だが、外国人観光客にとっては“危険地域”の印象を与え、観光業への大きな障害となっているといいます。

トラート観光事業協会は「島内では一切問題は起きていない。国境地帯以外から戒厳令を解除してほしい」と訴えます。

13年前の安全対策として発令された戒厳令が、今では外国の保険会社に「危険信号」と誤解される結果となり、観光収入を直撃しています。
観光当局は、
国境以外の地域での戒厳令解除を求め、観光回復と治安維持の両立を目指しています。

そりゃあ「戒厳令」が発令されれば、普通は危険地域だと判断されることでしょう。
逆に危険地域でなければ、「戒厳令」をなぜ発令するのでしょうか。
13年前かどうかは全く関係なく、カンボジア国境で紛争が発生しそれが解決していないことが問題であるわけで、その影響がトラート県にないのあれば、不要な「戒厳令」を解除すればよいだけのことです。
問題は。タイ国内(政治)にあります。

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