タイ国鉄、JR東日本の中古列車「キハ100形」13両を無償受領!輸送費は約3,700万バーツ。

タイ国有鉄道(SRT)は、JR東日本から中古ディーゼルカー「キハ100形(KiHa 100)」13両を無償で譲り受ける準備を進めている。
車両はタイ国内で改修し、近郊列車や地方路線での運行に活用する計画だ。

SRTが11月5日に公表した調達情報によると、車両13両を日本からタイへ輸送するため、電子入札による業者選定を実施する。
予算は3,700万バーツ、予定価格は約3,699万8,000バーツとなっている。

この金額についてSRTは、あくまで車両の輸送費用であり、購入代金ではないと説明している。
車両自体は、JR東日本から無償で譲渡される。

輸送対象となる車両は、日本の秋田総合車両センターに保管されているキハ100形13両で、チョンブリー県のレムチャバン港まで輸送となる予定だ。

◆1990年に登場した日本のローカル線向け車両

キハ100形は、JR東日本が1990年から導入したディーゼルカーで、電化されていない地方路線向けに開発された。

車体の長さは約16.5~17メートルと比較的コンパクトで、エンジンによって自走する仕組みを採用。
1両単独でも、複数両を連結しても運行できるため、利用者の少ない地方路線にも適している。

タイ国鉄は、これらの車両を国内の鉄道環境に合わせて改修し、地域住民の移動手段の充実や観光振興につなげる方針だ。

◆日本から譲渡された「キハ」シリーズは計50両に

タイ国鉄はこれまでにも、日本の鉄道会社から中古車両を譲り受け、国内で改修し活用してきた。

今回のキハ100形を含めると、日本から譲渡された「キハ」シリーズのディーゼルカーは、以下の3グループ、計50両となる。

① キハ183系・キハ182形:17両

2021年にJR北海道から譲渡された車両で、北海道で特急列車として使用されていた。
運転台の高いキハ183形が8両、運転台の低いキハ183形が1両、運転台のないキハ182形が8両の計17両。
タイの線路幅に合わせて改修され、主に観光列車として活用されている。

② キハ40形・キハ48形:20両

2024年にJR東日本から譲渡された車両で、秋田地区などで使用されていた。
両側に運転台を備えたキハ40形が9両、片側に運転台を備えたキハ48形が11両の計20両。
タイの線路幅である1,000ミリに合わせた車輪の改修や、各種設備の調整などが必要となる。

③ キハ100形:13両

今回、JR東日本から新たに譲渡される予定の車両。1990年から日本の地方路線で使用されてきた比較的小型のディーゼルカーで、現在はタイへの輸送に向けた準備が進められている。
なお、タイ国鉄はこれらとは別に、日本の寝台急行「はまなす」で使用されていた客車10両も譲り受けている。

◆タイ国内の鉄道産業育成も継続

日本の中古車両の導入について、SRTはタイ国内での鉄道車両製造計画を放棄するものではないと強調している。

中古車両の改修を通じて国内技術者の整備・保守技術を高める一方、タイ企業の技術力を活用した鉄道車両の開発も進める方針だ。

その一例として、国内事業者が参加する試作客車「スットコープファー(สุดขอบฟ้า)」プロジェクトを挙げ、国産鉄道産業の育成を並行して推進するとしている。

なお、今回のキハ100形13両については、タイ到着後の改修スケジュールや具体的な運行路線、営業運転の開始時期などは、現時点で発表されていない。

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