- Home
- タイローカルニュース
- タイの空港から免税店が消える?! 「キングパワー」が契約解除要請。コストに合わない。
タイの空港から免税店が消える?! 「キングパワー」が契約解除要請。コストに合わない。
- 2025/6/14
- タイローカルニュース

タイ空港公社(AOT)は、キングパワー・デューティーフリー社からの、プーケット、チェンマイ、ハートヤイの地方3空港におけるコンセッション契約(免税店運営契約)の解除要請を受け、対応検討委員会を設置すると発表しました。
この解除要請は2024年5月に提出されたもので、AOTは契約解除の利点と不利益の精査、契約上のペナルティの確認、および影響に関するキングパワー社との交渉を行う予定です。
詳細な契約条件の精査を経て、6月中旬に取締役会へ報告する見通しです。
■ 背景とキングパワー社の主張
キングパワー社のニティナイCEOによりますと、契約解除の要請は同氏が就任する以前に提出されたもので、以下の理由によって現在の契約は持続不可能であると主張しています。
・新型コロナウイルスの影響
・経済環境の悪化
・空港内免税スペースの縮小
・乗客数の減少
このため、キングパワー社は高額な固定費と損失を抱えており、契約条件の見直しまたは一部解除を求めています。
■ 契約の概要と変更履歴
・締結日:2019年7月4日
・当初契約期間:2020年9月28日~2031年3月31日(10年半)その後、以下の修正が行われました。
・現在の契約期間は2026年3月31日まで
パンデミック後、最低保証支払い額の計算方式が「1人あたり127.30バーツ」に変更されましたが、戦争や貿易摩擦、中国人観光客の激減など、世界的な問題が依然として売上に打撃を与えているとされています。
キングパワー社は、これらの異常事態により、契約上の手数料が実際の売上に比べて過大であると主張しています。
また、これまでの契約変更はAOT側に一方的に有利であり、十分な協議を経ていないとしています。
同社は今後45日以内に解決に向けた協議を求めており、その中には契約の完全または部分的な解除の可能性も含まれます。
タイの航空・観光業界の回復の中で、空港運営と免税事業の動向は注目されています。
今後のAOTの対応とキングパワー社との交渉の行方が注目されています。