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「タイ司法の公平性に疑問」 受刑中のタクシン特別待遇めぐり、国民の6割が政権維持に不安視。
- 2025/6/9
- もっと知りタイランド

元受刑者のタクシン・チナワットが仮病を用いて刑務所収監を回避したとされる問題について、多くの国民が「現政権の任期遂行に影響を与える」と考えていることが、新たな世論調査で明らかになりました。
この調査は、国家開発行政研究所(NIDA)が2025年6月3日〜5日にかけて、教育・職業・収入が多様な1,310人を対象に電話インタビューで実施したものです。
■ 主な調査結果
・29.62%:「政府の安定性に大きな影響がある」
・29.31%:「ある程度影響がある」
・24.58%:「影響はない」
・15.73%:「あまり影響はない」
・0.76%:「意見なし・関心なし」
■ タクシンの帰国と特別待遇
2023年8月、タイ貢献党政権誕生のその日に合わせ、タクシンは15年以上に及ぶ国外逃亡生活を終え、タイへ突然帰国しました。
その後、懲役8年の判決を受けましたが、国王恩赦によりあっという間に1年に減刑されました。
その初日から、タクシンは拘置所ではなく警察病院の14階VIPルームに移送され、2024年2月の半年間一度も刑務所にいくことなく、仮釈放となっています。
しかし、2025年4月30日、タイ最高裁政治職保持者刑事部は「刑罰が適切に執行されたかどうか疑問」とし、調査を命じたため6月13日に聴聞会が予定されています。
■ 医療界への波紋
この待遇を巡り、タイ医療評議会はタクシンを診察した3人の医師に対し、非標準的な医療行為を理由に懲戒処分を下しました。
そのうち2人は医師免許の一時停止処分を受けています。
(その後、与党ソムサック公衆衛生大臣により、タイ医師会の決定に拒否権発動)
この医療問題について、調査では以下のような結果が出ています。
・38.40%:「医療業界への信頼が低下した」
・30.84%:「信頼を維持している」
・15.95%:「まったく信頼していない」
・14.20%:「強い信頼を持っている」
・0.61%:「無回答」
国民の目線が政府の公正さと医療の信頼性に向けられている中、6月13日の聴聞会と今後の政治的展開が注目されます。
例え証拠不十分で審議不能となったとしても、国民はこのようなインチキをする者の言葉を受け入れることはないでしょう。
正義はなかなか勝てませんが、絶滅することはないのです!