台湾当局から指名手配の中国人男性、バンコクで逮捕。バンコクで服役した際に仲間募った。

ノンVISAでの入国規制を緩和したために、ますます国際犯罪都市としての色が濃くなっていくタイ王国。
目先の金を追い求めるあまり、何か大切なものを失いつつあるように思えてしかたがありません。

台湾当局から詐欺容疑で指名手配されていた中国籍の男が、バンコクで逮捕されました。
この男は、タイ全土で高度なSIMボックスネットワークを利用した大規模なコールセンター詐欺を運営していました。

逮捕の経緯
1月11日に台湾で逮捕状が発行されていた中国籍のチュン・シェン・リャオ(Chun Shen Liao)容疑者が、2月2日、バンコクのホイクワン地区にある高級コンドミニアムで身柄を確保されました。
警察はこの家宅捜索で、コンピューター、携帯電話、防犯カメラの録画装置などを押収しました。

今回の逮捕は、タイ警察がサムットプラーカーン県、トラン県、ウボンラーチャターニー県の複数の店舗から寄せられた詐欺被害の訴えを捜査したことがきっかけでした。
捜査の結果、ラムカムヘン地区で違法な通信網が運営されていることを突き止め、国際詐欺電話をタイ国内の携帯電話回線に転送するためのSIMボックス15台を押収しました。

詐欺の手口とネットワーク
警チュン容疑者はタイ人の協力者に1カ所あたり10万バーツを支払い、SIMボックスを設置するための部屋を借りさせていました。
この詐欺グループにはタイ人4人が関与しており、中国やカンボジアから輸送された機器を受け取る役割を担っていました

チュン容疑者は取り調べに対し、過去にも国際的な詐欺組織で活動していたことを認めています。
ある詐欺事案では、タイの被害者から3,700万バーツを騙し取り、185,000バーツの報酬を得ていたことが判明しています。

さらに捜査の過程で、チュン容疑者が過去にタイで服役していたことも発覚しました。
彼はクロンプレム刑務所クレジットカード詐欺の罪により10年間服役し、2020年に出所していました。
しかも刑務所内で築いた人脈を利用し、出所後にSIMボックス詐欺のネットワークを構築していたといいます。

タイ警察は現在、台湾当局と連携し、チュン容疑者の台湾への引き渡しについて調整を進めています。
彼は台湾国内でも詐欺組織の運営や資金洗浄ネットワークに関与した複数の詐欺容疑で指名手配されています。

こういう男が全くスクリーニングされず、簡単に出入国できてしまう国タイランド。
犯罪者にとってこれほど都合の良い国は他にはないでしょう。
しかも、刑務所で犯罪者人脈を広げられるようでは、刑務所の意味がありません。

この国は、本当にどうなってしまうのでしょうか。

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