「タイ遠足バス火災」第一級戦犯の敵前逃亡運転手が、事故現場から遠く離れたアントン県で自首。

「タイ遠足バス火災」のニュースが続きます。

10月1日19時、アントン県の警察署に、ウタイターニー県出身の48歳のサマン(姓は非公開)が出頭しました。
彼は、ウタイタニー県のカオプラヤー サンカラーム寺院付属校の生徒たちが乗っていた遠足バスから火災が発生した事故における、バスの運転手をしていました。
この火災で、23名の生徒と教師が死亡しています。

サマンは事故現場から逃亡し、遠く離れたアントン県の警察に出頭しています。
その後、取り調べのためパトゥムターニー県のクーコット警察署の捜査班に引き渡されてました。

監視カメラの映像には、サマンが運転席のドアを開けて車外に逃げる様子がしっかり映っていました。

運転手はまず車内中央のドアを開けようと試みましたが、開けられず、次にバス後部の非常口に向かいドアを開けようとしました。
しかし、火が激しく燃え広がり、ドアを開けられなかったため、現場から走り去ってしまいました。

サマンは市民から手渡された消火器をつかって火を消そうとするも、結局逃走しています。

本誌ではしばしば注意喚起を込めてお伝えしていますが、タイ人は何かトラブルが起き自分に不利だとみたら、真っ先に「逃げる」ことを考えます。

私がこのニュースの第一報を運転する車の中で妻から聞いた際、すぐに「なんでバス火災で人が大勢死ぬ? 運転手逃げたんじゃないか?」と聞き返しました。
第一報の時点では、そこまで詳細なニュースが流れていませんでしたが、実際は残念ながら私の予測が当たってしまっていました。

タイ人はこういう時、とにかく自分の安全が第一ですから、他人のことなど一切考えません。
生きてさえいれば、後で何とでも言い繕うことができますから。
良いとか悪いの問題ではなく価値観の違いであり、これが彼らの処世術なのです。
我々の物差しで測ること自体がナンセンスなのです。

23名もの児童や教員が死亡する事故の第一戦犯であっても、タイの場合、結局は大した罪に問われず、そのうちまた平凡な一日をすごせるようになるのでしょうね、この運転手は!

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