2度首相に請われたレジェンドが、タイの不平等について言及。本誌の主張と同意見に驚き&尊敬の念。

アナン・パンヤラーチュン元首相は5月24日、バンコクで開催されたセミナーで、国民が自分たちの将来に「絶望」を感じているため、タイに蔓延する不平等、特にタイの教育制度に存在する不平等に早急に対処する必要があると述べています。

過去2度に渡って首相を務めた経験のあるアナン氏は、タイ王国の教育制度は「機会の不平等」に悩まされていると述べ、経済的または社会的背景によって、子供たちから教育の機会が奪われていると説明しています。

「タイでは出生後すぐに不平等に直面するため、タイでは教育が緊急の課題となっています。
一般に人は生まれながらに平等だと教えられますが、実際には3歳、4歳を過ぎると格差が顕著に現れます。
裕福な家庭の子供は幼稚園に通わせますが、貧しい人々は自分で子供を育てるか、祖父母に預けたままになっている」と、人口コミュニティ開発協会 (PDA) が主催した「タイ社会の将来のシナリオ:社会をどう変えることができるか?」の中でスピーチを行いました。

公平教育基金(EEF)の報告書によりますと、2023年には180万人以上の学生が教育制度から取り残されるリスクがあり、そのうち55パーセント(約100万人)は貧困線である2,803バーツ以下の収入しかない家庭の出身だといわれています。

同報告書はまた、貧困層の教育費は収入の24%となっており、富裕層の6%教育費の4倍にもおよんでいることも示しています。

EEF は、平均収入が月 3,000 バーツ未満、または年間 36,000 バーツ未満の家庭の学生を貧困と定義しています。
EEFのデータによると、そのような人々の数は2023年には2万人を超えているといいます。

「不平等は小学校から職業に至るまであらゆるレベルで現れます。
この問題は(現政権で)見落とされており、それを根絶する魔法の呪文はありません。
正しい解決策だけがそれを可能にします」とアナン氏は語ります。

さらに同氏は、若い世代の多くがタイに残ることに消極的であると述べ、主に格差問題や十代の若者の法的訴追(ブン氏の不審死など)など、タイが直面するいくつかの問題のため、タイでは自分の将来が見えないと感じていると話しています。

全部、本誌がいつも主張していることと一致していますね。
まあ、普通に考えればごく普通な結論なのですが、政権運営サイドだけが全く関心を示そうとしないが不思議でしかありません。

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