タイの地方の学校では全学年に先生が１人しかいません。憲法で保証されている教育を受ける権利とは？

タイの僻地にある小学校では、すべての教科を担当する教師が 1 人だけであることは珍しいことではありません。
そのような学校があることこそが、タイにおける教育格差の明らかな証拠です。

憲法第49条では、すべてのタイ人は少なくとも12年間、無料で質の高い教育を受ける権利があると規定しています。

ナコンパノム県ノーンヤット地区にあるドーンチョーク・ラッサドンウティット校は、ナコーンパノム初等教育局の監督下にあり、基礎教育委員会事務局の管轄下にあります。

この学校の唯一の教師はタンヤラックさんで、幼稚園から小学５年生までの19人の生徒がいると語ります。
同校には総務職員が２人おり、時々生徒の指導を手伝ってくれるといいます。

彼女は、最初に学校に到着したとき、教師が自分一人であることを知って驚いたことを認めています。

同校の校長であるスパマット氏は、年間予算がわずか３万ドルしか与えられていないため、学校は宗教儀式を開催し地域の人々から寄付を集めなければなりません。

学校には用務員を雇う余裕がなく、保護者はトイレ掃除や敷地内の掃除を手伝っているとスパマット氏は主張し、学校が資金不足の場合は保護者も生徒に食事を提供するなどしています。

この地域の村長は、1941年に学校が開校して以来、地域住民の子供たちがそこで教育を受けられるよう、学校の閉鎖を阻止するためにできる限りの協力をしてきたと語ります。

他の地区の別の学校も同様の状況にあると地元メディアは伝えています。

そもそもこんなきれいな教室で授業が受けられません。国はいつまで国民から搾取し続けるのでしょう

自身の選挙票獲得のために、5000億バーツもの借金をしてまでも自党の公約であるばら撒き政策を推し進めるタイ貢献党ですが、本当に国費を使うべきはこういったところなのではないでしょうか。