揺れるプラユット政権。政権の中核をなす与党から2名を懲罰的解任へ。先の不信任案で反対票

プラユット連立政権の中核をなす「国民国家の力」党の事務局長であるタマナット・プロンパオ氏は、農業副大臣の地位から解任されました。
さらに同党のナルモン・ピンヨーシンワット氏も労働副大臣としての職を失いました。

9月9日木曜日のタイ政府官報により、正式に通達されました。

プラユット首相は質問に簡単に答えただけで、変更の理由は彼自身にあるとだけ語ったと言います。

議会で、タマナット氏は、首相と「同じ道を共有することができない」との理由で、水曜日に大臣名簿からの離脱に署名したと記者団に語りました。
彼は、当面は自分の役割をパヤオ県の国会議員の役割に限定することを決定し、後に新しい政治的方向性を選択して戦っていくと述べました。

今年の6月に「国民国家の力」党の事務局長に選出されたタマナット氏は、彼が同党に残るかどうかについて言及はしませんでした。

タマナト氏は、先週の議会での非難討論で、プラユット首相に反対票を投じることにより、与党でありながらプラユット首相を追放する動きをしていると非難されていました。
それに対しプラユット首相は、彼に対するいかなる行動も容認できず、タマナット氏からの謝罪は受け入れられなかったと言われています。

プラユット首相は、木曜日の午後、「国民国家の力」党のリーダーであるプラウィット副首相に両副大臣の解任を通知しました。

情報筋によりますと、タマナット氏は近い将来設立される新しい党に移る可能性が高いと言われています。

タマナト氏は、1999年に解散したタイ愛国党で政治に入りしました。
そして2014年に彼は、プータイ党の下院議員候補者でした。

ナルモン氏は、プラユット政権の元スポークスウーマンであり、2020年8月に副労働大臣に任命されました。
彼はこの件に関して、ノーコメントでした。

補足…タマナット・プロンパオ氏は、1990年代に麻薬密売の罪で、オーストラリアのシドニーの刑務所で約4年間服役していました。
彼は問題となり没収された物質がヘロインであることを否定し続け、それは小麦粉だけであると主張し、「小麦粉商人」という悪名高いニックネームが彼に与えられました。

タマナット氏は議会での彼に対する不信任決議を逃れ、先週の動議でも標的にされませんでした。
5月、憲法裁判所は、国会議員としての地位を維持することを支持する判決を下しました。
この審議は、タイの裁判所ではなくオーストラリアの裁判所がすべき事案だとの理由によるものでした。

 

関連記事

最新記事

月間人気記事TOP10

ページ上部へ戻る