BTSアソーク至近。高級コンドミニアム「アシュトンアソーク」に建設許可取り消しの判決が下る!

タイ証券取引所(SET)上場のアナンダーデベロップメントは、日本の不動産開発会社:三井不動産との合弁事業で開発した、BTSアソーク至近の高級コンドミニアム「アシュトンアソーク」の建設を許可する通知文書を取り消した中央行政裁判所の判決を不服とし、上訴する予定とのことです。

アナンダーの社長兼最高経営責任者であるチャノン氏は、合弁事業の51%の権利を保有する同社は、7月30日の最高行政裁判所での判決に対して上訴すると述べました。
「2018年半ばにプロジェクトが各オーナーにユニットを移転登記して以来、その場所に住む顧客である578世帯のために最善を尽くします」と彼は述べています。
ただし「解決に最大3〜5年はかかる可能性がある」と言います。

7月30日、中央行政裁判所は、アソーク道路のMRTスクンビット駅の隣にあるアシュトンアソークの建設許可を取り消す必要があるとの判決を下しました。

建築基準法によると、高層ビルや総面積が30,000平方メートルを超える巨大ビルの敷地については、公道に接する幅員12メートル以上の道路を有していなければならず、かつ公道の幅員は18メートル以上を有していなければなりません。(接道義務違反)

下記の写真は、アソーク道路のアシュトンアソークへの入り口です。

裁判所は、プロジェクトが位置する区画には、幅18メートル以上の公道に接する長さ12メートル以上の部分はないとの判決を下しました。
裁判所の判決では、50階建てのタワーの建設許可のために提出されたアシュトンアソークの区画の一部が、マスラピッドトランジットオーソリティ(MRTA)によって所有されていることを発見しました。

チャノン氏は、2014年7月4日のMRTAにより、プロジェクトがこのMRTAプロット(当時MRTAが駐車場の一部として使用していた)をプロジェクトの出入り口として使用することを許可したと述べました。
彼はこの許可について、いくつかの政府機関と20回以上話し合ったと言います。

2015年2月10日には、プロジェクトの環境影響評価報告書が承認されました。

しかし7月30日に中央行政裁判所は、プロジェクトがその区画を使用することに対するMRTAの許可は、その使用が土地収用の目的に沿っておらず、大量輸送事業のためではないため、違法であると裁定しました。
この土地は、1999年にブルーラインを建設するためにMRTAによって収容された区画でした。

この点に関してチャノン氏は、プロジェクトの実現可能性調査以来、同社はMRTAと事前協議を行っていると主張しています。
彼は、MRTスクンビット駅の駐車場への出口と入口として使用されているため、MRTAがその許可の権限をだしていると述べました。
さらに「この判決は、タイ人と約20の国籍の人々に対し、ユニット所有者を傷つけています」と主張をしています。

しかし、最高行政裁判所で上訴が失敗した場合、アナンダー社が顧客にいかなる補償をしていくかについては全く提案はありませんでした。

以前、タイの有名ホテル&レジデンスが、バンコク都から建築許可をもらっているにも関わらず、高さ制限に反しているという理由で付近の住民から訴えを起こされ、最高裁で取り壊し命令が下るというニュースをお伝えしました。
こちらのホテルオーナーは、それでも住民に迷惑がかかるということで、罰金一日3万バーツ(約10万円)を払い続けならがら営業を続けていましたが、コロナの煽りを受け、とうとう閉鎖という判断に至りました。

もし最高裁で判決が覆らなければ、取り壊し命令が下る可能性もあり、それはタイの富豪でも免れることはできません。
「アシュトンアソーク」には、日本の三井不動産も関わっていますので、日本人の購入者は当然三井不動産にも訴えかけてくることでしょう。
最終判決には確かに時間がかかるかもしれませんが、このようなシンボリックなプロジェクトに物言いがついたとなると、アナンダー&三井不動産の信頼に大きな痛手を被ることになるでしょう。

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