問題山積?! バンコク首都圏、電車運賃20バーツ均一、政府と都の補償額に大きな開き。
- 2025/7/17
- バンコクとその近郊

直前にきて、やはり問題山積のようです。
バンコクのチャッチャート都知事は7月16日、電車運賃の補償額を巡ってバンコク都(BMA)、運輸省、そして民間のコンセッション事業者との三者協議が必要であると発言しました。
これは、政府がバンコクおよび周辺の全ての電車運賃を一律20バーツにする方針を9月から施行することを受けたもので、チャッチャート知事はこの政策によりバンコク都が民間企業から訴訟を起こされる可能性を懸念しています。
BMAは現在、「グリーンライン」と「イエローライン」の2路線のコンセッション契約を担っています。
運輸省とBMAの補償額見積もりに大きな差
運輸省関係者によると、政府が負担すべき運賃補償は約25億2,500万バーツと見積もられています。
一方で、バンコク都は110億5,900万バーツと主張しており、両者に大きな開きがあります。
この差について、運輸省の関係者は「BMAの見積もりには路線の所有権移転に関する追加コストが含まれている可能性があるため、受け入れがたい」と述べています。
コンセッション契約には「収入損失補償」の条項も
チャッチャート知事は、グリーンラインとイエローラインのコンセッション契約には運賃収入の損失に対する補償が含まれていることから、「まずは運輸省とBMA、そして民間事業者が協議すべきだ」と提案しています。
さらに同氏は、グリーンラインの延伸区間は年間60億バーツの赤字を出していると明かし、「このままでは運賃を値上げせざるを得なくなり、結果として補償額にも影響が出る可能性がある」と述べています。
やはりタイ政府は決定ありきのどんぶり勘定、見切り発車のようですね。
もちろん、運賃20バーツ均一というのは実現されたら庶民にとって夢のような政策なのですが、溢れ積もる赤字をどのように補填されるのか、一向に具体案が示されていません。
むしろすべてがトーンダウンしています。
当の首相は、こんなことよりも自身の保身で精いっぱいでしょうし…。