タイのロイクラトンの後にでるのは「ゴミの山」。その全てが回収できるわけではありません。

11月15日、タイは国を挙げてロイクラトン祭りを行いました。

水を差すようで申し訳ないですが、タイのお祭りは自然環境にとっては、あまり好ましくないものが多いのが特徴です。
他の国では実現できない(自然環境や危険を考慮し)お祭りだからこそ観光客ウケするのかもしれませんが、兵どもが夢の跡、後に残るのは回収不可能なくらい出るごみの山です。

バンコク都(BMA)の副知事らは、チャオプラヤー川でのクラトン(ゴミ)回収作業を視察し、作業員を激励しました。
この作業は、バンコク環境局が実施するもので、オーンアン運河の河口を拠点に環境に配慮した方法で処理されます。

今年のロイクラトン祭りでは、バンコク全域で官民合わせて140か所以上でイベントが開催されました。
例として、プラナコーン区の「バンコクロイクラトン祭り2024」や、チャトゥチャック地区の「4地方の魅力が集うロイクラトン」などがあげられます。

都は自然素材のクラトンの使用を奨励しており、特にパンや発泡スチロール製のクラトンは禁止しています。
パン製のクラトンは分解しやすく、魚に有害な染料が使用されている場合があるため、また食べつくされなかったパンが環境破壊につながります。

バンコク都では、クラトンの廃棄物が水路に残らないよう、区域ごとに以下のように分担して回収作業を行います:

  1. 公園やイベント会場 – 各地区事務所が担当
  2. 運河や貯水池 – 排水管理局が担当
  3. チャオプラヤー川 – 環境局が担当(ラマ8世橋からラマ9世橋までの15キロメートル)

今回の作業には185名の職員が動員され、40隻のごみ収集用ボート(繊維強化プラスチック製34隻など)が使用されました。
陸上では13台の車両が配備され、効率的な回収が行われました。

収集されたクラトンは、素材ごとに次のように処理されます:

  • 自然素材:粉砕後、ノーンカムの有機肥料工場へ送られ肥料に加工
  • 発泡スチロールなどその他の素材:埋め立て処分

回収は2024年11月15日20時から翌16日午前5時まで実施されました。

これだけやっても、人々が出すゴミの全てが回収できるわけではありません。(できるはずがありません)
その一部が、プラスチックごみとして海洋破壊につながっています。

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