バンコクのオフィスビル供給過剰が深刻化! 空室160万㎡、さらに新築ビル続々オープン予定。

タイの首都バンコクで、オフィスビルの供給過剰が深刻化しているという。

すでに約160万平方メートルの空室がある中、2026年第4四半期(10~12月)には新たに約11万9,000平方メートルのオフィススペースが供給される見通しで、テナント獲得競争が一段と激しくなるだろうと予想されている。

不動産コンサルティング会社ナイトフランク・チャータード(タイランド)によると、2026年第3四半期(7~9月)のバンコクのオフィス稼働率は76.4%で、前四半期からわずか0.1ポイントの改善にとどまった。
過去10年間の平均83%を大きく下回っている。

平均募集賃料は1平方メートル当たり月額858バーツで横ばいとなり、市場全体の回復には依然として時間がかかる状況だ。

一方、設備が新しく充実したオフィスビルには、企業の入居が進んでいる。「BTS Visionary Park」「Cloud 11」「One Origin」「AIA Connect」の新築4物件では、第3四半期に企業が入居した面積が合計6万6,000平方メートル増加した。

これに対し、その他のオフィスビルでは、入居企業の退去などによって、使用されている面積が合計約1万6,000平方メートル減少した。

つまり、オフィス全体の需要が大きく増えているわけではなく、古いビルから設備の整った新しいビルへ企業が移る動きが目立っているのだ。

企業が古いオフィスから設備の整った新築ビルへ移転する傾向が強まっており、既存ビルのオーナーは賃料割引や一定期間の家賃免除、内装工事費の補助などを提示して、テナントの引き留めに追われている状況となっている。

特に、中心業務地区(CBD)以外のエリアでは、比較的手頃な賃料と新築物件を背景に需要が増加。
パホンヨーティン~ウィパワディ地区の稼働率は80%、バンナー~シーナカリン地区は69%となり、それぞれ前四半期から改善した。

一方、スクンビットやシーロム、サトーンなどを含むCBD全体の稼働率は約75%にとどまり、平均募集賃料も前四半期比0.4%下落して月額976バーツとなった。

背景にはタイ経済の減速もある。
2026年第2四半期のGDP成長率は前年同期比1.9%に鈍化し、企業はオフィスの拡張よりもコスト削減や拠点統合を優先する傾向を強めている。

バンコクのオフィス総供給面積は現在約682万平方メートル。
第4四半期には「One Bangkok Tower 2」や「Summit Tower」の完成が見込まれ、空室率の改善にはさらなる時間が必要とみられる。

ただし、2027年以降は新規供給が減少する見通しで、2027年の供給予定は約5万平方メートル、2028年には現時点で完成予定の新規プロジェクトがない。

ナイトフランクは、新規供給の減少が市場回復につながる可能性を指摘する一方、約160万平方メートルに上る空室を解消するには、企業の移転需要だけでなく、事業拡大に伴う新たなオフィス需要の増加が不可欠だとしている。

自転車操業のように作り続けていれば、遅かれ早かれ供給過剰が訪れてるのは目に見えていた。
それでも止まれないのがデベロッパーの性。
先ずは老朽化したオフィスビルから、事業の転換の必要性を問われることだろう。

 

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