タイの観光競争力、世界38位に急上昇!10ランク改善も、ASEANでは4位 地域への経済効果は106位と低迷

世界経済フォーラム(WEF)が発表した「旅行・観光開発指数(TTDI)2026」で、タイは世界110カ国・地域のうち38位となり、前回の2024年調査から10ランク上昇した。
総合スコアは7点満点中4.35点で、前回比5.6%改善。世界で最も改善が進んだ10カ国・地域の一つに選ばれた。

東南アジアでは、シンガポールが世界13位で首位となり、インドネシアが23位、マレーシアが26位と続いた。
タイは38位でASEANでは4番目で、ベトナムは52位、フィリピンは57位、ラオスは75位だった。

今回、タイの順位上昇を大きく支えたのが文化観光資源の評価だった。
同分野のスコアは前回から42%改善し、世界最大の伸びを記録した。
寺院や歴史遺産、伝統文化などの豊富な観光資源に加え、ビザ免除措置もタイの強みとされている。

一方、観光産業が抱える構造的な問題も浮き彫りになった。
特に「観光の社会経済的影響」は世界106位と低迷。観光収入の多くが大企業や多国籍企業に集中し、地域住民や地元の中小事業者に十分な利益が行き渡っていないことが指摘されていた。

環境の持続可能性も76位にとどまり、観光産業の電力需要を化石燃料に大きく依存していることが課題となっている。
また、陸上交通・港湾インフラは43位、人材は50位、情報通信技術(ICT)は58位で、公共交通の不足やデジタル人材の育成の遅れなども問題視されている。

さらに、タイが長年強みとしてきた価格競争力にも変化が生じている。
旅行費用が上昇し、マレーシアや台湾との価格差が縮まる中、今後は「安い旅行先」という魅力だけでは観光客を引き付けることが難しくなるだろうと言われている。

タイがさらなる上位を目指すためには、観光客数の拡大を優先する従来の政策から、観光の質、地域経済への波及効果、環境の持続可能性を重視する政策への転換が求められている。

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