タイの日本食ブームに陰り。20年で初の減少。成長はラーメンと日本式カフェのみ、焼肉店大きく縮小。
- 2026/1/21
- 日本料理

ここ約20年にわたり拡大を続けてきたタイの日本食レストラン市場が、今、転換点を迎えているという。
日本貿易振興機構(JETRO)バンコク事務所が2026年1月20日に発表した調査によると、2025年の日本食レストラン数は5,781店となり、前年から約2.2%(135店)減少した。
これは、調査が開始された2007年以来、初めて公式に減少が確認されたケースとなる。
この減少結果は、バンコク、首都圏、地方都市のすべてで見られ、特に首都圏では落ち込みが目立つ。
バンコクは依然として約2,600店とタイ最大の出店数だが、2020年以降は全国ほぼすべての県に日本食レストランが行き渡り、新たな出店余地はほぼ尽きた状態なのかもしれない。
業態別では、一般的な日本料理店が最多を維持する一方、成長を続けているのはラーメン店と日本式カフェに限られている。
抹茶や和菓子、写真映えする空間が支持され、日本式カフェは特に好調だという。
一方、高価格帯の日本式焼肉店は大きく縮小し、消費者の節約志向が鮮明になっている。
市場では二極化も進行している。
多店舗展開する大手ブランドは、経営力と安定した顧客基盤で生き残る一方、単店舗や小規模店は、原材料費・人件費・家賃の上昇に耐えられず撤退が相次いでいる。
客単価は101~500バーツが中心で、特に250バーツ以下の店舗が多く、消費者が「高級」よりも「コストパフォーマンス」を重視している傾向がうかがえる。
また、円安の進行により日本旅行が身近になったことも市場に影響を与えている。「おまかせ」や和牛など高額な日本食をタイ国内で消費するのを控え、その分を日本旅行での食事代に充てる消費者が増えているという。
JETROは、タイの日本食市場はすでに「成熟期」に入ったと分析。
「日本食であること」だけでは差別化にならず、今後は専門性、食材の質、体験価値、ストーリー性が生き残りの鍵になるとしている。

多少言い方が悪いかもしれないが、日本食ブームにのってタイ人が経営する「なんちゃって日本食」が、また増えてきた気がする。
「おまかせ」料理に代表されるような、高級食材を売りにしているのにもかかわらず、創作が行き過ぎていて全然素材が生かされていない(ただ素材自体はいいものなので不味いというわけではない)ような店が増えた気がするのだ。
円安で、日本に旅行に行ったことのあるタイ人も増える中、「本物とまがい物」の差が分かるようなタイ人客も増え、そういったまがい物のお店が淘汰されているのではないかと感じる今日この頃だ。






































