タイ入国管理局は、ビザ免除制度を悪用して不法に事業を行ったり、無許可で働いたり、サイバー詐欺に関与する外国人を取り締まるため、全国的に厳格な新規制を導入すると発表した。
この取り締まりは、上級幹部による戦略会議を経て正式に承認されたもので、入国時の審査を強化し、滞在延長やオーバーステイに対する監視も厳しくするという。
違反者には、入国禁止、罰金、強制送還といった罰則が科される。
当局は「タイが世界有数の観光地であり続けるために、こうした犯罪ネットワークを断ち切ることが必要」と強調している。
会議では、「ビザラン」と呼ばれる不正手法への対応が重点的に議論された。
これは、ビザ免除で一時出国と再入国を繰り返し、実際には違法労働や国際的なコールセンター詐欺などの犯罪活動を隠す行為を指している。
★主要な取り締まり内容
国境地域の監視強化:
メーソート~ミャワディ間の密輸ルートを中心に、ブラックリスト登録者や再犯者への取り締まりを強化。
このルートで国外追放された者には、永久的な再入国禁止(レッドカード)を発行する。
また、国境地帯を訪れる外国人や滞在情報に国境地域が含まれる者は、目的を確認するため個別面談を受ける場合がある。
ビザ延長の審査と取り消し:
各地の入国管理事務所は、ビザ延長を悪用している人物を洗い出し、許可を取り消すほか、悪質なケースでは永久的なブラックリスト入りも検討。
特に長期間ビザランを繰り返している者や無許可で働いていると疑われる者が対象。

オーバーステイ(滞在超過)の一斉取り締まり:
全国規模の摘発を展開し、AI技術を活用して観光地での検出を強化。
迅速な強制送還と「ゼロ・トレランス(例外なし)」方針を徹底する。
当局「正規の観光客は心配無用。頻繁に出入りする旅行者や長期滞在希望者は、ビザなし渡航ではなく、適切なビザを取得すべきだ」と述べた。
新ルールの詳細と施行スケジュールは、2025年11月17日(月)に正式発表される予定であり、ハイシーズンを前に「ビザラン一掃作戦」が本格的に始動すると報じられている。






































