タイ政局未だ混沌。ぺトンタン首相解任からアヌティン次期首相支持表明まで、簡単まとめ。

タイ憲法裁判所が、ペトンタン・チナワット氏に対し、流出したフン・セン氏との密談の内容をめぐり、首相を解任するとの判決を下しました。

これによりタイ貢献党(เพื่อไทย党)は過半数を掌握できず、プームジャイタイ党(ภูมิใจไทย党)がグラータム党および貢献党の一部を取り込んで新政権樹立を表明しました。

一方、国民党(ประชาชน党)は「新内閣の施政方針演説後4か月以内に議会を解散し、憲法改正に向けた国民投票を進めるなら次期首相候補を支持する」と条件を提示しました。
アヌティン氏は交渉に赴き、その条件に合意しました。

遅れてタイ貢献党の代表も次期首相支持を求めて国民党交渉し、カオクラドーン問題(土地所有権争い)、上院議員との癒着問題、MOU43-44といった追加条件を持ち出していました。

最終的に国民党は9月1日・2日の両日、党所属議員会議を開きましたが結論は出ませんでした。

その後、タイメディア Matichon誌は9月2日夕方から速報で「国民党がアヌティン氏を第32代首相に選出、またプムタム氏(タイ貢献党)が国王陛下に議会解散を上奏」と報じました。

しかし報道直後、国民党・タイ貢献党プムタム氏は、いずれもそのニュースを否定しました。

 

 

ところが9月3日朝、国民党党首が記者会見を行い、アヌティン氏を首相候補として支持する決定を発表します。
さらにプムタム氏も「9月2日朝にすでに議会解散を上奏済み」と認めました。

結果として Matichon誌の報道通りとなり、この48時間はまさに激動の情報戦となっていました。

今後も事態は不透明で、国王の勅令による議会解散がいつ発布されるのか、その後の異議申し立てや、議会が首相選出のための会合を開くのかなど、まだまだ先行きは混沌としています。

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