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- 静寂に刻まれた異国人の記憶。バンコク・チャオプラヤー河畔にあるプロテスタント墓地。
静寂に刻まれた異国人の記憶。バンコク・チャオプラヤー河畔にあるプロテスタント墓地。
- 2025/9/1
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バンコク・チャオプラヤー川のほど近くを走るチャルーンクルン通りの裏手に、地元の人でもあまり知らない静かな場所があります。
タマリンドやプルメリアの木陰に広がる プロテスタント墓地。
そこは、シャム(タイ)の発展に関わった外国人たちの名が石に刻まれた、静寂の聖域でもあります。
この墓地は1853年、ラーマ4世(モンクット王)が、当時増加しつあったプロテスタント共同体のために土地を下賜したことに始まりした。
それ以前、非カトリックのキリスト教徒には正規の埋葬地がありませんでした。
この墓地には、タイにゆかりのある歴史的な人々も眠っています。
アメリカ人宣教師で医師の ダン・ビーチ・ブラッドリー博士 もその一人です。
彼は種痘を導入し、タイ初の新聞を発行し、印刷機を持ち込みました。
タイの医学と近代化に尽力してくれました。
少し離れた場所には、ラーマ5世(チュラロンコーン大王)の顧問を務めた ヘンリー・アラバスター の目を引く記念碑が建っています。
道路整備、測量、郵便制度の近代化に貢献した彼のために、国王自らがゴシック様式の記念碑を建てさせたという、稀有な人物です。
また、ジョン・ブッシュ卿(キャプテン・ブッシュ) の墓もあります。
英国の船乗りだった彼はシャム宮廷の港湾長を務め、海運の近代化を導きました。
質素な墓標のそばには、今も彼の名を冠した通りが残っています。
川辺にたたずむこの墓地は、まさにタイの歴史の聖域。
急速に開発が進むバンコクにあっても、この墓地は存在し続けています。
1950年代に再建された小さな礼拝堂はいまも参拝者を迎え入れ、教会関係者、外交官、地域の管理者たちによって維持管理を行っています。
不動産開発の圧力が高まる中にあっても、この場所は悠久の姿を保ち続けています。