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タイ国内自動車販売5.8%増、EV販売が36%急伸。初のEV輸出も実現。2025年7月統計。
- 2025/8/26
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タイ自動車市場 – 2025年7月統計
国内販売の動向
2025年7月のタイ国内自動車販売台数は 49,102台(前年同月比 +5.84%) に増加。
特に EV(電気自動車)の販売が36.12%増の9,304台 となり、価格の低下が購入意欲を高めた。
(情報提供:タイ工業連盟(FTI)自動車産業部会 スラポン顧問兼報道官)
生産の動向
一方、自動車生産台数は 110,616台(前年同月比 -11.39%) と減少。
特にガソリン乗用車の生産が大きく落ち込んだ。
これは、輸出向けの一部車種が生産終了となり、モデルチェンジに向けて調整されたことが要因。
輸出向け生産は 74,100台(-15.35%) に減少。
実際の輸出台数も 72,439台(-13.27%) へ落ち込み、世界的な貿易不安定が影響。
EV輸出の歴史的節目
全体では減産が目立つものの、タイは初めてEVの輸出に成功。
2025年7月には 電気乗用車とピックアップトラック計167台 を輸出し、歴史的な節目を迎えた。
政府と民間が連携し、従来型自動車とEVの両方で輸出拠点化を目指している。
スラポン顧問は次のようにコメント
「タイは電気自動車の生産・普及促進で正しい方向に進んでいる。世界がカーボンニュートラルに向かう中、国内需要も増えている。一方で、世界経済の不確実性や輸出先国の安全基準強化が、今月の輸出減少につながった。」
国内市場の詳細
・国内生産台数:36,516台(前年同月比 -2.08%)
・国内販売台数:49,102台(+5.84%) → 4か月連続増加
増加を牽引したのはEVなどの乗用車。ガソリン車より価格が手頃になり、購入層が拡大。
一方で、ピックアップトラック販売は30か月以上減少傾向が続き、2025年7月は 11,022台(-16.3%) に落ち込んだ。
(参考:コロナ前の2019年平均は35,973台/月)
2025年1~7月累計販売は 351,796台(前年同期比 -0.74%)。
家計債務の高さと、ピックアップ向け融資の厳格化、また経済成長率(第2四半期 +2.8%)の低迷が影響。
経済見通し
・2026年度予算による経済成長押上げに期待。
・タイ中央銀行の利下げ決定を評価。これにより債務返済が進み、借入負担が軽減される見込み。
・米国との交渉で自動車輸入関税を 19% に抑えたことは、外国投資・国内投資を促進し、輸出・雇用創出を後押しすると期待される。