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タイ「ミズオオトカゲ」の商業販売が解禁で、業者からの問い合わせ殺到中! 生態系に影響は?
- 2025/7/23
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さきごろの野生動物保護委員会の年次会議において、「ミズオオトカゲ(通称:ตัวเหี้ย)」を1匹500バーツで販売することが承認されました。
これは、法改正によって一般市民が同種を経済動物として飼育できるようになったことを受けた措置で、適切な飼育スペースや環境が整っていることが条件とされます。
ビジネス界から多数の問い合わせ
7月23日、タイ国立公園・野生動物・植物保全局(DNP)の野生動物保全局長チャルーム氏は、多くの商業関係者や企業家からの問い合わせが殺到していると明かしました。
購入希望者には、ラーチャブリー県のカオソン野生動物繁殖センターでの購入が可能で、そこでは現在約400~500匹のミズオオトカゲが飼育されています。
これらは、民家に侵入して被害を与えた個体を通報により捕獲・健康診断した後、同センターで飼育しているものだと言われています。
購入方法と価格設定
購入にあたっては、以下の通りです。
・価格:本体400バーツ+マイクロチップ100バーツ=合計500バーツ
・条件:飼育場所と設備の審査あり
・マイクロチップ:野生からの不正捕獲を防止するため、全個体に埋め込み(現在も保護種扱い)
また、同センターでは、ニシキヘビやビルマニシキヘビも同様に飼育されており、販売も許可されています(ニシキヘビ:400バーツ、ビルマニシキヘビ:500バーツ)。
海外市場での魅力と呼称に関する議論
同氏は、「このトカゲは美しい模様を持っており、海外市場ではワニ革以上に評価されている」と語ります。
一部の事業者からは「ตัวเงินตัวทอง(金運トカゲ)」という縁起の良い別名で呼ぶ提案もあったものの、公式には『ตัวเหี้ย(ミズオオトカゲ)』という名称を使用しています。
海外では、基本密猟された個体が出回っているため(保護種)、高値で取引されているわけですが、もちろん密猟された個体にはタイからのものも相当数含まれているもの思われます。
売買を可能にしたことで、正規ルートか闇ルートかとを簡単には見分けられなくなったため、取り締まるべき現場の役人たちに言い訳がしやすくなったという見方もあります。
生態系が脅かされれば、病原菌を持つ多量の蚊がわいたり、ゴキブリやねずみが増えたりする可能性があります。