タイ、続出する破戒坊主問題に「僧侶不正苦情センター」を設置。仏教事務局は長年問題を放置。

タイ警察庁のキッティラット長官は7月18日、新たに設置された「僧侶不正苦情センター」に対し、すでに69件の苦情が寄せられていると発表しました。

このセンターは、以下の複数の機関による共同プロジェクトです。
・王立タイ警察(RTP)
・国家汚職防止委員会(NACC)
・マネーロンダリング対策局(AMLO)
・公的部門汚職防止委員会(PACC)
・国家仏教事務局(NOB)

キッティラット長官によると、このセンターは現在、中央捜査局(CIB)の主導で運営されていますが、将来的には警察庁の正式機関に組み込まれる予定とのことです。

■ 苦情の対応体制と目的

・宗教規律違反に関する調査は国家仏教事務局(NOB)が担当
・刑事事件については警察が調査

キッティラット長官は、センターの目的は仏教という宗教全体を非難するものではなく、個々の不正行為に焦点を当てることにあると強調しています。
また、寺院の資産開示に関する問題については、国家汚職防止委員会(NACC)が義務化の是非を判断するとのことです。

■ 僧侶の不正増加と通報の背景

警察庁長官は、僧侶や宗教施設による宗教法・刑法の違反行為が全国的に増加していることを受けて、このセンターの設置が必要だったと説明しています。

すでに69件の通報がありましたが、詳細は明らかにされていません。

さらに、虚偽の通報や名誉毀損目的の苦情については、法的措置を取ると警告しています。

■ 国家仏教事務局の責任追及について

記者から、国家仏教事務局(NOB)の職員が明らかな不正を見逃していたにもかかわらず、なぜ警察がこれまで処分しなかったのかと問われた際、キッティラット長官は「十分な証拠がなかったため訴追できなかった」と回答するにとどまりました。

国家仏教事務局も警察も不正に関与していたわけではなく、30万人以上いる僧侶の中に一部問題のある者がいるに過ぎないと説明しました。

彼はまた、「ごく一部の僧侶の行為を、仏教全体と混同しないでほしい」と国民に呼びかけています。

一部の割りに、随分とまあ、しょっちゅう同様の事件が勃発しますね。
記者の問いかけの通り、腐れ坊主を放置していた国家仏教事務局の責任は大きいです。
先ずは責任を明らかにし、処分することからではないでしょうか。

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