安定の「放置国家」タイ。チャチュンサオで1,000リットル超の産廃が地中に埋設。2022年発覚も放置。

タイにはこういった場所が、探せば腐るほど出てくるはずです。

6月22日、タイの環境NGO「EARTH(ブンラナニウェー財団)」は、チャチューンサオ県フアサムローン地区で産業廃棄物と思われる液体1,000リットル以上が地下に埋められていたことを報告しました。

この廃棄物は、違法に廃棄されたものであり、2022年に当局が発見していたにもかかわらず、処理や法的対応がなされていなかったと指摘されています。

地下から流出した黒い液体

調査にあたったのは、地下水資源局の地質専門家であるマナスウィー博士。

6月21日、私有地で地下水観測井を掘削中、地中から黒く悪臭のする液体が吹き出したと証言。

「掘削は3メートルほどで止まりましたが、その時点でIBCコンテナ(1,000リットル)やビッグバッグが見つかりました。
これは2022年に発見された物がそのまま残されている証拠です。」

周囲の地面も緩く、地下に液体が広がっている可能性が高く、油や溶剤のような強い臭気も確認されました。

地域の背景と過去の火災事故

この土地は、かつて産業廃棄物の違法処分場として知られており、2022年9月6日には火災事故も発生していました。

火災後も放置され、周囲に汚染が拡大したと当時報道されています。

また、地域の行政担当者によると、施設運営者は正式な許可申請を提出せず、地域行政には記録が一切なかったことも判明しています。

行政の不作為と今後の対応

2022年当時には、工場法や有害物質法違反での法的措置がとられるはずと報じられていましたが、実際には廃棄物は放置されたまま、3年後の今ようやく再発見された形です。

安定の「放置国家」ぶりが、ここでも発揮していましたね。

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