本当に? バンコク首都圏の電車運賃「一律20バーツ」10月1日から開始へ。補填原資は渋滞税?

バンコク首都圏の電車運賃が一律20バーツになる政策が、2025年10月1日から開始されるだろうと、タイ消費者協議会が主催したセミナーでタイ運輸副大臣が発言しています。

10月開始の「低価格公共交通政策」

クリチャノン氏は、タイ運輸省が、すべての人にとって手頃で利用しやすい公共交通の実現を目指していると説明しています。

バスは一律10バーツ、電車は一律20バーツという運賃制度を導入し、1日あたりの交通費を60バーツ以下に抑える方針を閉めています。

この金額は最低賃金の10%未満に収まるよう設定されており、消費者協議会の提案にも合致しています。

法改正を経て10月から実施へ

クリチャノン氏は、10月の政策開始に向けて以下の3つの重要法案の改正・制定作業が9月末までに完了予定であると説明しています。

・大量高速輸送機関法(MRTA法)
・共通チケット管理法案
・鉄道運輸局法

これにより、スムーズな制度開始が可能になるとしています。

補助金と混雑税で制度を支える

制度初期は、タイ大量高速輸送機関(MRTA)の利益を活用して民間鉄道事業者へ補助金を提供します。

その後2年以内に、バンコク中心部20km圏内を対象とする「交通渋滞税(1日50バーツ程度)」を導入し、さらなる財源を確保する計画です。

ちなみに現在の電車運賃は、以下のように設定されています。

・グリーンライン(BTS):15~62バーツ
・ブルーライン(MRT):17~45バーツ
・パープルライン:14~20バーツ
・ピンクライン:19~45バーツ
・イエローライン:19~45バーツ
・レッドライン:14~20バーツ

タイメディアでは、この20バーツ均一運賃の施行は確定のような報道がなされていましたが、本誌ではまだまだ実現には様々なハードルがあると感じており、断定的な言い方を避けました。
そもそも実質の運賃との差額を埋める原資が怪しすぎます。
ナンバープレート付けていない(偽物を含む)自動車やバイクが普通に街中を走っている状況で、どのようにこの「渋滞税」を徴収していくのでしょうか。
後から、実際の思惑通りの徴収ができませんでしたと言ってくるのが目に見えています。
このまま実行されれば、過去最高額となった赤字をさらに加速させ、借金だらけで首が回らなくなってしまうかもしれません。

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