タイのZ世代・Y世代、住宅購入より賃貸を選択。転職・転居を伴うライフスタイル。

LWS Wisdom and Solutions(経営コンサルティング会社)の最新調査によりますと、Z世代およびY世代の66%以上が、住宅購入ではなく賃貸を選択していることが明らかになりました。

これは、タイ不動産市場における構造的変化を示しています。

■ 賃貸派が増加する理由

LWS社によると、バンコクおよび周辺地域では不動産所有権の移転件数が減少しており、これはサイアム商業銀行(SCB)の経済情報センター(EIC)のデータとも一致しています。

若年層が賃貸を好む主な要因は以下の通りです。

1. 安定より柔軟性

・Z世代・Y世代は変化の激しい時代に育ち、転職・転居を伴うライフスタイルが一般的。
・長期ローンを背負うことを避け、賃貸で自由を確保。
・賃貸派の66%が若者で、そのうち60%が女性。多くが独身者で、家賃の平均予算は月5,000~10,000バーツ。
・住まい選びの要因:立地の利便性、手頃な価格、良好な周辺環境、共用スペースのデザイン、駐車場の有無。

2. 経済の不確実性と財政的安全

・生活費の上昇や収入の変動により、若者は長期的な負債回避を志向。
・賃貸の方が資金の柔軟性があり、将来の不確実性に対応しやすい。
・不安定な収入や将来への不安を持つ層には所有より賃貸が適している。

3. 投資の多様化

・株式、投資信託、金、仮想通貨などに分散投資する傾向。
・不動産よりも流動性の高い投資先を好む。
・物件は現金化しにくいため、若者には不向きと感じられることも。

■ 不動産投資家にとってのチャンス

若年層の賃貸需要の高まりにより、「買って貸す(Buy-to-Let)」モデルが注目されています。

・年間利回りは4~9%
・価格1~2百万バーツのコンドミニアムで月5,000~10,000バーツの家賃収入が可能
・銀行預金の低金利、株式市場の高リスクに比べ、賃貸物件は安定した収入と低リスクを両立

■ 開発業者や投資家による新たな対応策

・「借りて買う」方式(将来的な購入オプション付きの賃貸)
・複数エリア対応の定額賃貸プラン(頻繁に引っ越す層向け)
・入退去サポート付きの総合サービス(引っ越し、清掃、メンテナンスなど)

さらに、小規模投資家でもユニットを購入し、管理会社に賃貸運営を委託することで、保証利回り付きの運用が可能です。

ただ、トレンドはすぐに変化するので、あまりこちらの言うことを鵜呑みにしない方が良いと思います。

関連記事

最新記事

月間人気記事TOP10

ページ上部へ戻る