「ワットアルンの大仏塔」、ユネスコ世界遺産暫定リストに登録。タイで7番目の文化遺産候補地に。
- 2025/4/25
- バンコクとその近郊

4月25日、タイ国家資源環境政策計画局(ONEP)は、「ワット・アルンラーチャワラーラーム(暁の寺)」の大仏塔がユネスコ世界遺産センターの暫定リスト(Tentative List)に登録されたと発表しました。
この暫定登録は、タイ政府が2025年4月8日の閣議で正式承認したもので、これによりタイ国内7番目の世界遺産候補地となります。
世界遺産登録に向けた動き
本件は、チャルームチャイ環境大臣が提案し、プラサート世界遺産条約国家委員会会長の署名を経て、フランス・パリのユネスコ世界遺産センターへ正式に提出されました。
2025年4月24日、ユネスコ世界遺産センターからの連絡で、登録申請書類がすべての要件を満たしていることが確認され、暫定リストに正式掲載されたことが伝えられました。
今後は、2025年7月に開催予定の世界遺産委員会総会(パリ)で議題に挙がる予定です。
最終的な本登録には、今後10年間以内に本申請書類を提出する必要があり、期限を過ぎた場合は再提出が求められます。
登録基準となる文化的価値
ワット・アルンの大仏塔は、以下の2つの「顕著な普遍的価値(OUV)」に基づき評価されています:
基準1
・仏教の仏塔建築における象徴的存在であり、建築様式、建設技術、思想、装飾芸術の面で独自性を備える。
・タイ王国およびアジア最大級かつ最も美しい仏塔とされる。
基準2
・アユタヤ時代の芸術様式から影響を受けつつ、ラッタナーコーシン時代に独自に発展した設計・配置・建築・芸術を持つ唯一の例である。
この快挙は、タイの歴史的・文化的遺産が国際的に評価される重要な一歩であり、タイの文化観光や教育資源としての価値向上にもつながると期待されています。